[散乱文章]その九十六

重く垂れ込めた雲が地平線の上に暗幕のようにかかっている。車窓から眺めた景色に、なぜだか異世界に来てしまった気分になった。

雲の向こうには、何があるのだろう?
空がある、というのは、もっともな答えだろうが、それだけではつまらない。雲のかなたにあるものは……天空の城だろうか?光学迷彩兵器だろうか?それとも……天国だろうか?

雨が降り出しそうな気配を感じながら、そんなことを考える。

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坂本蜜名
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