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それでもワールドカップ はおもしろい① グループリーグAからCの感想〜FIFA WORLD CUP Qatar2022〜

こんにちは。
突然ですが、ワールドカップの試合をそこそこ熱心に見ているので、メモ代わりに感想を書いていきたいと思います。

問題の多いワールドカップ 

今大会、開幕前からケチのつき方が冗談にならないレベルであり、諸問題の中でも特に、無理な大会準備のための工事による人権侵害、死亡例が推測では1万人を超えるのではと言われていたり、「見るのをやめた方が良いのだろうか」と逡巡してしまう有様だった。

しかし見ることにした。まあそんな私の葛藤はいいのだが、問題は問題として追及されるべきであるし、オリンピックといいデカい国際大会というものがもはや人類にとって有害になりつつあるのだろう。

開催国カタールについて

さてカタールであるが、秋田県ぐらいの面積に人口は250万人、しかも人口の半分以上は移民という、正真正銘の小国である。小国でありながら産油国のため経済的には豊かであり、一時的には一人当たりGDPが世界一になったこともあるという。

そんな国だから、ワールドカップに向けて、バルセロナの胸スポンサーを取ったり、パリサンジェルマンというクラブチームを国家ぐるみで運営したり、フランスのエースであるエンバペを無理やり移籍させなかったり、なりふり構わぬことをやってきた。国内でも育成を強化したりもしてきた。
カタールの代表チームは、育成の成果もあったのか、アジアカップでは日本を下して優勝。ワールドカップに期待を持たせた。

ナショナルチームというのは「練習期間が短い」というのが相場であり、特に日本代表なんかは、各国各リーグに散らばっている選手たちを集めて、短期間で練習をしないといけない。なので戦術の落とし込みなんかは困難と言われているのだが、カタールの場合は、そこでも手を打った。
選手たちを国内リーグに所属させ、特にその中でもひとつのチームに所属する選手たちを主軸にしてチーム作りを行ったという。

さらには、カタールは中東の国なのだから、暑い。環境にも慣れ、ホームのアドバンテージもあり、さらには同一チームでチームワークも抜群、と、これだけ後押しがあれば、いかにチームに名のしれた選手がいなくても、そこそこやるのではないか?番狂わせを起こすのではないか?と言われていた。

グループA  失意の開催国カタール、真面目なエクアドル

カタールとエクアドルの開幕戦を視聴した。

まあ結論から言うとカタールは負けたわけだが、正直なところ「惜しかった」と言うわけでもなく、「負けるべくして負けた」試合だった。

まずエクアドルはいいチームだった。主将のバレンシアがチームを引っ張り、実際に2点決めて見せた。微妙な判定のゴール取り消しもあったので3回はゴールネットを揺らした。
エクアドルはチームスピリットもあった。ゴールパフォーマンスも、円陣を組んでみんなで喜ぶ。前線からの守備、奪われた後の即時奪回といい、真面目なチームだった。中盤のカイセドは素晴らしいタレントだし、グループリーグ突破も現実的かもしれない。

アベマ実況の方も指摘されていたが、カタールは開催国なのにスタンドの後押しがあまりなく、しかも後半、早々に観客はスタンドを後にしていた。おーいおーい、国を挙げてサッカー盛り上げてきたんじゃなかったのか。やはりハリボテだったのだろうか。まあカタール行ったこともないしあまり何にも言えないが、開幕戦であのスタンドの様子を見ると、「これから大丈夫なのこの大会?」と心配にもなる。

と言うわけで、1試合ではなんとも言えないけど、カタール国家にとってワールドカップは、自国代表がどうなろうと、開催した時点でもう「勝ち」なのかもしれない。

オランダとセネガルはハイライト視聴。マネのいないセネガル、厳しかったのかな。オランダは得点シーンしか見てないけど、今年大爆発中のガクポが大舞台で輝いたのは大きいんじゃないだろうか。試合終了間際の追加点も、印象よかった。

グループB  イングランドは優勝できるのだろうか?

ちなみにだが、私はアーセナルを応援しているガチガチのグーナーである。なのでイングランド代表は見たかったが、時間の都合上泣く泣く諦めた。
そしたらイランに圧勝していたので驚いた。得点シーンしか見てないので分からないが、イランの守備がちょっと心配になった。でもゴールの質がどれも高かったよね。

イングランドはワールドカップでは悲劇がついてまわる国なので、今回も大会屈指のタレントを擁していながら、優勝候補にはあまり挙げられていない。大体ブラジル、アルゼンチン(メッシ推しもあるのだろう)フランス、その次にイングランドという感じだ。

正直なところ、今のプレミアリーグのレベルはワールドカップの試合をはるかに凌駕する強度と戦術的な精密さで毎週戦われており、ワールドカップ の試合を見るとスローテンポに感じるぐらいである。なのでこのままの傾向が続くようだと、イングランドは今後もどんどんタレントを産んで、いつかはワールドカップ 優勝するんじゃないかと思っている。しかしそれが今回かどうかは、分からない。

ウェールズ対アメリカ

グーナーである私は、アメリカ対ウェールズを期待しながら見た。もちろんラムジー、そしてアメリカ正守護神のターナーがお目当てである。
グーナー的には、ベンデイビス(スパーズ)のヘディングを、ターナーがナイスセーブしたところがハイライトだった。

ウェールズの得点シーンは、ベイルが注目されるが、スローインを素早く始めて、相手の隙をついてエリアに侵入したラムジーの飛び出しが、とても良かったと思う。これぞラムジー!というプレーだった。

ウェールズは、今大会64年ぶりのワールドカップ出場。プレミアリーグの強化とともに、徐々に強くなっている国だと思うが、ユーロ2016でベスト4まで昇ったのが現メンバーの最高到達点だったかもしれない。2016の時はとにかくベイルが凄くて、一人で試合を決めちゃえる馬力とスピードがあった。
今大会のウェールズは、メンバーはそこそこ揃っていて、チーム全体のレベルは上がっているけれど、ベイルは完全に往年の輝きを失っていて、pkを決めなかったら「空気」と批判されていただろう。ラムジーも、pkにつながった飛び出しは良かったけど、他の場面ではロストも多いし、運動量もあまりなくて、所々厳しかった。ラムジーとベイルのぶんを、ネコとか、ダニエルジェームズとかが必死で頑張っている感じだった。

アメリカは、予想通り好チームだったが、突出したものは感じなかった。イングランドに勝てるのか?というと微妙な気がする。というわけで、イラン戦の戦績によって、アメリカとウェールズ、どちらが上に進むかが分かれると思う。

グループC  「メッシの大会になって欲しい」と多くの人は思うけれど

メッシも35歳になる。
17歳で出てきた時から見ている選手なので、もう35歳になったとなると、やはりこちらも歳月というものを感じる。
多くの人が、「メッシにワールドカップ を掲げて欲しい」と言いながらアルゼンチンを優勝候補に推していて、私もそうだ。メッシはサッカー史上最高の選手だと思う(異論はあるでしょうが)ので、サッカー史上最高の栄冠を手にして欲しい。
ただ純粋に選手の質を他の強豪国と比べると、アルゼンチンはまだ少し見劣りする。特にヨーロッパの各国が、育成に力を入れ、10代からトップレベルで活躍できる選手たちをわんさか輩出しているのに比べると、まだまだ人材がいくらでも出てくる王国ブラジルに比べ、アルゼンチンはそこでも出遅れている。近年はベルギー、ポルトガルもどんどんワールドクラスの選手を輩出している。
しかしワールドカップはタレントの力だけで優勝が決まる大会ではない。
アルゼンチンには、否メッシにはジュール・リメ杯を掲げて欲しい。

などと思っていたらアルゼンチンが負けたとのツイートが流れてきた。サウジアラビアにである。驚いた。

ハイライトを見たが、サウジアラビアは、相当頑張っていた。アルゼンチンも、数多くチャンスを作っていたにもかかわらず、pkのみの1失点に抑えていた。しかもゴラッソもありの2得点で逆転勝利。カタール、イランと不甲斐ない負け方をしていたアジア勢の中で、サウジアラビアは奮闘していた。

いきなりアルゼンチンが負けたのは悲しいが、ここはサウジアラビアを称えるしかないのだろう。ジャイアントキリング!

もう1試合もハイライト視聴。メキシコとポーランドは、名ゴールキーパー対決になったみたい。
メキシコの名(物)キーパー、オチョア。みんな、「オチョア」って言いたくてたまらないよね。オチョア。
今回も魅せたオチョア。メキシコ国民でなくても叫んだ「オチョア!」。レヴァンドフスキは、表情が硬いんだよな、、、国を背負うと、プレッシャーが違うのだろうな。

というわけでグループcはまさかの、1試合終えてサウジが勝ち点3で首位。メヒコとポーランドは勝ち点1だから、アルゼンチンもまだ悲観することなし。

それでは。





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