りばいばる#071 スクールオーケストラ in オランダ
これは2017年4月30日にAmebloに投稿した記事の"りばいばる"です。
大型連休に突入する前日、長女と次女の通う小学校で今度はスクールオーケストラ・・・と呼ばれてるかどうかは分かりませんが、子供達が参加するオーケストラのイベントが行われました。
日本の音楽会に当たるものだと解釈していましたが遠からずで、違う所は実施場所は狭い校庭で練習は前日と当日の本番前の2回のみだったということ。
いつも迎えに行く時間に学校へ行くと、全校生がそれぞれのグループ毎に色分けされた服を着て並んでいて、校庭の中央にはギターや小太鼓やキーボード等の楽器が置かれていて、指揮者の様な格好をした男性とファンキーなドレッドヘアーの女性が生徒達に向かってマイクで指示していました。
生徒達と対面で保護者達が思い思いの場所で観覧する状態で、何とか長女と次女を探し出して人と人の間から背伸びして観覧ポジションを確保しビデオカメラを回します。
まずは指揮者の様な出立ちの彼の振りに合わせて子供達が手を叩きステップを踏み、振り付けを踊り掛け合いが始まりました。
まるで映画「天使にラブソングを」のゴスペルのシーンの様でここからどう展開するのか胸が高鳴りました。
今度は彼が白い服装で統一したグループ1、2の子供達に指示を出すと一部の子供達が膨らませた風船を脇に抱え体とこすり合わせてキュッキュッと音を奏でます。
その次は別の子供達がひもでつなげた積み木同士をぶつけ合ってカンカンと音を奏でます。
お次は青の服装のグループ3に指示を出すとひもで垂らした板を太い木のスティックで叩いてコンコンと音を奏でます。
赤の服装のグループ4は水の入った瓶を笛に見立ててヴォーヴォーと音を奏で、黄色のグループ5はプラスティックのパイプの口をスリッパで叩いてペンペンと音を奏で、緑のグループ6は確か筒に棒を通してヒューヒューと音を奏で、オレンジのグループ7は半分に割った竹と竹をぶつけ合ってガンガンと音を奏で、黒のグループ8はポリバケツをひっくり返したタイコをスティックで叩きドンドンと音を奏でます。
こちらはまるで掃除用具や体を叩いて音を出す「ストンプ」です。
それぞれがフューチャーされた後は高学年の中からドラム、クラリネット、キーボード、タンバリン、ギター、バイオリンなど各代表が前に出て来て何と言う曲かは分かりませんでしたが、アンサンブルを織り成します。
それが終わると再びゴスペル&ストンプに移り、各学年の音が合わさった時にどんな音に聴こえるのかと期待が最大限に膨らんだ状態でしたが、それ以上音が重なることはなく、代わりにと言っては何ですが事前に子供達が学校に持って行った缶詰の空き缶に紙を貼りペイントし、米粒を入れてふたをした即席シェイカーに各自が持ち替えて即席シェイカーを振りながらの大合唱&「僕たち私たちの学校がナンバー1だ!」というコール&レスポンス等でひとしきり生徒達とその指揮者&ドレッドヘアーの女性だけが盛り上がった状態でスクールオーケストラは終了しました。
日本の練習に練習を重ねた音楽会を経験して来た身としてはかなり物足りないオーケストラでしたが、これがオランダ流の音楽会なのでしょう。
そう言えば日本では音楽の授業でハーモニカやリコーダー、ピアニカ等を習い、個人差はあるもののドレミファソラシドが自然に身に付く教育というものが素晴らしいということを改めて実感したイベントであると共に、音楽や美術などの情操教育は各家庭でやって下さいねというスタンスが日本とは大きく違うところだということを再認識したのでありました。
ミュージカル的なことをやることはあるのですが、楽器を使った音学会系イベントはオランダの小学校にはほぼないので、個人的には残念な部分であります。