りばいばる#110 オランダ人は待つのが平気!?
これは2017年12月10日にAmebloに投稿した記事の"りばいばる"です。
以前オランダでの働き方でも触れたのですが、オランダのスーパーのレジ係は基本的に座りながら仕事をしています。
レジ係が1人の時にたまたまお客さんが集中して、長蛇の列が出来てしまってもそのレジ係がレジ応援を要請することもなく、淡々と一人一人処理していき、お客さんもお客さんで別にイライラすることもなく待ち続けます。
最近ではレジ係の応援を呼ぶアナウンスが流れることも多く見受けられる様になりました。
ポストNL(郵便局)で窓口が一つしかなく、間の悪いことに前の人が小包発送などでかなり窓口担当者を占拠しても、どんどん列が長くなるだけで誰もイラつきません。
自分がたまたま時間のかかる案件だと、後ろに並んだ人が多ければ多いほど焦ってしまうのは日本人だからなのでしょうか?
先日オランダに遊びに来られた英語が堪能な日本人の方が、ホテルの近くのちょっとしたお店のレジに並んだところ、前の人がお店の人と友達だったらしく、レジで立ち話が始まってしまい、割と長かったそうで、その方が私の精算を先にやってもらえないか?とお願いしたところ、「なぜ?まだこの人が終わっていないじゃない。」と言われ、結局その後も少しの間おしゃべりが続き、もう商品を置いて帰ろうかと思った頃にやっと自分の番になったそうです。
アムステルダムを車で走っているとよく遭遇するのが、一車線しかない道に商業車が停車して荷降ろし作業を行っている場面です。
道と並行している一段盛り上がったトラム&バス専用ロードに乗り上げて停車車両をかわせる場合はいいのですが、運河沿いの場合は一方通行&一車線なのでそれが出来ず、ひたすら作業が終わるのを待つしか術がありません。
その間どんどん後続車が連なっていっても、ある程度の時間までは誰もクラクションを鳴らしません。
荷降ろししている人はさほど急ぐ訳でもなく、また淡々と作業をし、終われば当然車を動かします。
僕が思うにそこら中にある跳ね橋が突然上がって、車もトラムもバスも自転車も歩行者も進めなくなることが不定期且つ日常茶飯事であるオランダ人は自然と待つことが当たり前という概念が植え付けられ、大らかな人柄を形成しているのではないか?と勝手に解釈しております。
そのせいなのか何なのか、オランダのエレベーターは「閉」ボタンがないものが多かったり、電車の切符の券売機や車のパーキング精算機などのマシンも日本のそれと比べると2テンポぐらい遅い反応なので、最初の頃はエレベーターの扉が自然に閉まるまでやきもきしたり、マシンから切符や駐車券やレシートなどが出て来ないと思って、ボタンを連打したりしていました。
逆に日本のこういったマシンの反応が良過ぎるのでしょうか?
エレベーターは乗ったら必ず閉まるボタンを押す習慣が染み付いていますし、券売機のボタンなんて押した途端に切符などが素早く出て来た印象です。
とにかくオランダはのんびりしていて、日本はせかせかしていたことに気付きます。
三女がオランダの幼稚園に通っていた頃、迎えに行くのが10分程遅れてしまった時があり、その時は幼稚園から「早く迎えに来て」と電話があり、幼稚園の教室に到着すると先生から「10分は遅過ぎる!」とちょっと怒られてしまいました。
待つのは平気で大らかですが、自分の時間を奪われることに関する主張は相当なのがオランダ人の特徴なんでしょうか?
引き続き観察したいと思います。
社会の主軸であるのは自分ということで、自分の時間を大切にする、自分の進むべき道は自分で決める、自分の領域は誰にも邪魔させないという様な世界観、すなわちオランダの教育が関係していると言っても過言ではないと思います。
大らかですが遅刻魔ではないということも非常にありがたいですが、自分の領域以外は関係ないという竹の割り方は、時に日本人としては理解し難い場面もしばしばという感じでしょうか。
とにかくオランダ人全体に人生の余裕が感じられるので、引き続き、いいとこ取りしていきたいと思いますw