続・嫌いな奴と会う
予想した通り何もなかったように奴は来た。
私の存在を誰かに確認したにも関わらずおじゃましますの挨拶もなく、もちろん私に過去の非礼を詫びることも無く会話をしていた。
血が湧き上がる。期待はしていなかったのに。
これが昔の昼ドラなら、嫌悪感をあらゆる方法でぶつけられるのに。できない。
奴と顔を合わせないように、私は別室に移動しお客様たちが帰るまで篭った。
無駄な時間。
その場を平穏になようで暗雲を背景に漂わせて無視させ続けるのがわたしの精一杯。情けないが摑みかかるよりましだと思いこませた。
こんなにエネルギーを費やすほど嫌いな人は久しぶり。
みんなが好きでも私は大嫌い。
どうでもいい人に昇華させる努力をしよう。