![見出し画像](https://assets.st-note.com/production/uploads/images/157373842/rectangle_large_type_2_9dfa06bb103faff09fe6f73eff952aef.jpeg?width=1200)
編集者になりたいので、イギリスで素敵な絵本の著者さんに会ってきた話
「書籍編集者になりたい!」
そんな夢を持つ私は、渡英してからの約1カ月間で、日本にいる頃から会いたいと思っていた方々に思い切って連絡してみました。大好きな本の著者さんも含め、4人の憧れの女性たちとお会いできた奇跡のような時間……。
今回は、そんな素敵な出会いについて紹介したいと思います。
1人目【ヘレン・アポンシリさん】
ヘレン・アポンシリ(Helen Ahpornsiri)さんは、イギリス在住のアーティスト。押し花や海藻などの自然素材を使って、かわいらしい絵を描かれています。自然への愛情にあふれた繊細な作品の数々は、ぜひ多くの方に見てほしいです!
私がヘレンさんを知ったのは、大学生のときに読んだ絵本『海のものがたり』(化学同人)がきっかけでした。当時、私は植物プランクトンや海藻について学んでいて、大学の実習で海藻の押し葉を作ったこともありました。「あの海藻がこんなにかわいくなるんだ!」と、本屋さんでつい手が伸びたのを覚えています。「こんなにかわいい絵本だったら、女の子たちが手に取るのも納得」「生き物の面白さが伝わってくる!」と感動した瞬間でした。
![](https://assets.st-note.com/img/1728495899-cH46EvR7altISDmZ0gb3dWio.jpg?width=1200)
そんな素敵な作品を作るヘレンさんに、ずっとお会いしてみたいと思っていました。イギリスに来てから勇気を出してメールを送ったところ、「V&A美術館のカフェでお茶しましょう」とのお返事が! 憧れのアーティストと、ロンドン屈指の豪華な美術館のカフェでお会いできるなんて!!
当日、V&A美術館で待ち合わせをしたヘレンさんは、作品の雰囲気そのままの、とても可愛らしい女性でした。私は英語が得意ではないので、彼女の作品への感動を拙い英語でしか伝えることができなかったのが悔しいですが、ヘレンさんはディズニー映画に出てくる小鳥のように優しい声でゆっくり話してくださり、作品作りの裏話まで聞くことができました。
最後は、日本から持ってきた絵本にサインをいただき、記念撮影も。アーティストと美術館で過ごす、本当に贅沢な時間を過ごさせていただきました。帰国したら、私もヘレンさんに日本の素敵なものを送りたいです!!
![](https://assets.st-note.com/img/1728497368-XHGSWrQMvkJKlU12wOhfyILV.jpg?width=1200)
2人目【葭内先生】
高校時代の恩師と渡英のタイミングが重なり、なんと5年半ぶりにイギリスで再会してきました! いろいろ奇跡すぎる!
葭内先生には、高校時代に家庭科の授業を通じて、エシカルやサスティナブルの取り組みを教えていただきました。ちょうどこの9月から、リーズの大学にあるサスティナブル研究所で研究を始められたそうです。
今回は先生が滞在しているリーズを訪ね、街を案内していただきました。ヴィクトリア調の建物や歴史を感じるマーケットを、先生のエシカルに関する解説を交えながら散策するにはなんだか修学旅行みたい。優等生なので、お土産の紅茶を選ぶときも、エシカルの認証マークをバッチリ確認してから購入しました。
![](https://assets.st-note.com/img/1728497494-7n5GKXTZf203D6jWLPsHFpAC.jpg?width=1200)
その後、ディナーにはパブで地ビールを飲みながら乾杯! 高校生の頃には想像もつかなかったけど、とても楽しかったなぁ。お互いのイギリス生活の工夫やこれから取り組みたい研究についてお話しして、さらに家庭科の先生直伝の料理のコツまで教えていただきました笑
そういえば、母校の学習目標は「社会に有為な教養高い女性」だったような......。高校の3年間だけでは身に付かなかったので、先生のようなバイテリティあふれる女性を目指して、改めてこれを人生の目標にしようと思いました。
葭内先生には、学会や新生活の立ち上げに忙しい合間を縫って時間を作っていただき、心から感謝です。
3・4人目【アン先生、ジョー先生】
お次は、大学院の先生方です。大学で植物プランクトンの研究をしていたとき、私の愛用していた図鑑は『プランクトンハンドブック』(文一総合出版)と『The Freshwater Algal Flora of the British Isles』(Cambridge University Press)でした。顕微鏡を覗いて「このプランクトンはなんだろう?」と思ったら、まずはハンドブックで見当をつけて、それからThe Freshwater Algal Floraで詳細を確認する、という流れです。
![](https://assets.st-note.com/img/1728497022-rLbOcyhtUdHwFEpK7JXZj3Ng.jpg?width=1200)
『プランクトンハンドブック』は当時の研究室の先生が執筆されていて、『The Freshwater Algal Flora of the British Isles』に関わっている先生方にもいつか会ってみたいなと思っていました。特に、図鑑の表紙にもロゴが掲載されているロンドン自然史博物館は憧れの場所で......。この博物館で勉強できるコースがあるらしいとの情報から、今通っている大学院を見つけたほどです。実際に大学院に入学し、『The Freshwater Algal Flora of the British Isles』は、素敵なご縁を結んでくれた思い入れのある一冊になりました。
そして、大学院の初日の授業。博物館の研究チームから、主著論文を何本も拝読しているアン先生とジョー先生の講義を受けることができました。クラスでひとりだけ、ニッチすぎる藻類の授業で喜んでいる変な日本人の誕生です......。またしても拙い英語で先生に話しかけたらとても歓迎してくれて、さらに日本から持参した『プランクトンハンドブック』の親しみやすいイラストも好評でした。
この先生方と一緒に研究するために、今は9割ぐらい何を言っているのか分からない授業をなんとか生き残らねば......!! 決意を改めることができました。
最後に
渡英してからの約1カ月で、日本にいた頃から読んでいた本や論文の著者の方々、そして懐かしい先生にお会いすることができました。
自分の体重ほどのキャリーケースのみで飛び込んだイギリス生活ですが、素敵なご縁やみなさんの温かさに支えられてここまで乗り越えてきたのだと感じています。こんな私を温かく迎えてくださったみなさんに、心からの感謝です。
これからも、もっと自分の感動を英語でうまく伝えられるよう、そして夢を叶えられるように頑張っていきます!!