デンマークはほほえみの国?
デンマークは国連の幸福度ランキングで常に上位3カ国に入る、幸福な国と言われています。でも私の第1印象は”ほほえみの国”です。
留学の1年前に、旅行者としてデンマークを訪れたときのことです。コペンハーゲンなど大都市で観光したり一人でお茶をしていた時に、ふと現地の人と目が合うことがありました。その時にかなりの確率で「ニコっ」と笑いかけてくれます。
最初は「あれ?私の後ろの人と知り合いだったのかな?」と思って振り返ってみてもそれらしい人はいません。イタリア人ばりのナンパか?と思ってみても微笑んでくれる人は老若男女様々で、そんな感じでもありません。
念のため、デンマークに私の友達はいませんので知り合いに偶然会っていたということもありません(笑)
どうやら目があったらニコッと笑うのがこちらの方の習慣?の様です。もう少し物理的距離が近い場合は「 Hej(こんにちは)」と声をかけてくれます。私が山の中を散歩している時に出会う人はこのパターンです。フォルケホイスコーレではもっと心理的距離が近いので「God morgen (おはよう)」と言ってくれます。
話を元に戻しますと、全然知らない人とでも目があった時にほほえんでくれている様です。なんという心の余裕でしょうか?ほほえまれた側はなんとも言えないほっこりした気分になります。本当に素敵だと思いました。
旅行が終わって日本に帰国してからしばらくは真似をしてこの習慣を続けてみましたがいつの間にか消滅してしまいました。
理由は2つあって、「私に心の余裕がなくてほほえんでいられない」ということ。もう一つは「見知らぬ人にほほえみかけると不要な勘違いをされる恐れがあるから」です。犯罪に巻き込まれることもある気がして怖くなりました(ちょっと考えすぎかもしれませんが)
デンマーク社会を説明する言葉としてTrust(信頼)、Safe(安全)、Equality(平等)を聞きますが、これらがベースにあってほほえみの国ができているのかもしれません。
デンマークは豊かな国で、時間やお金に余裕があることは確かです。でも日本だってそれなりに豊かな国であり、心の余裕を持って暮らすことができるはずなのでは?と思います。
デンマークと日本は共に歴史が長く、デザイン分野などで交流があります。せっかくなのでほほえみの国連合ができたらいいのになぁ。