「冬」と「レモン」を使って物語を創作(700字)

 飲み友のライターさんの“赤ペン教室”と言う文章を見てもらえるnote企画に文章を書いたのでこちらにもアップします。
 お題は「【最終回】「冬」と「レモン」を使って物語を創作(700字)」。

たくさん書かせて頂きましたが、楽しかったです。提出したものからちょっと直してしまいましたが、自分はこんな話にしました。みなさんならどんな話を創りますか?

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 叔母の遺品整理をしていたら、タンスから葉書の束がでてきた。どれも消印がなく、未投函のようだ。優しかった叔母を想いつつ何枚かの葉書を手に取ってみた。

・一枚目の葉書
 お父さん
 お父さんに宛てた手紙が実は届いていなかったと知ったのは、私が中学生になった頃のこと。そのことで、お母さんと喧嘩もして口もきかなくなった。お父さんがずっと返事をくれなくて私のことを嫌いになったんじゃないかと思っていたら、実は一枚も送られていなかったと知った時のショックはでかかった。お父さんも、私に嫌われたと思ってた?それとも、私達のことを忘れようとしてたのかな。
 最近、お父さんが冬に庭のレモンでレモネードを作ってくれたのを思い出します。普段、料理をしないお父さんがレモンを一生懸命絞って、ハチミツをたくさん入れて作ったレモネードはとてもあったかくて、美味しかった。

 実はね。春に結婚することになりました。
お父さんにも祝って欲しいな。

・二枚目の葉書

 お父さん
 このあいだ、お母さんとさんぽにいったら、田んぼにたくさんきいろのなのはながさいてたよ。ミツバチがたくさん花にとまってるから、りょうてでミツバチをつかまえた。手のひらがこそばよくって、かわいかった。お母さんがさされたらどうするのって、すごくおこってこわかった。でも、レモネードのハチミツはミツバチがあつめるってしって、ミツバチがすきになったよ。
 お父さんにまた、はなとかむしのことおしえてほしいな。いつあえますか?

・三枚目の葉書
お父さん
お仕事いそがしいですか?
今日は、クリスマスです。とても寒いから雪がふるかもしれないね。お父さんのあったかいレモネード飲みたいです。
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創作って、難しいですよね。
自分の場合は、登場人物が複数になって生き生きとした掛け合いが出来なかったんですよ。
じゃあ、手紙にしちゃえって。手紙だと女性のが自然かな、一方だけ取り上げるなら、未投函だなとなってこんなのになりました。

ところで、三枚目の葉書。いつ、どんな状況で書かれたものだと思いますか?もう少し字数が多かったら、色々散りばめて推測できるようにできますが、今の状態だと完全に読者にお任せです。

書簡形式の名作と言えば夢野久作さんの瓶詰地獄ですよ。読み終わった後に「???」となって何度か読み直してしまいますが。10分くらいで読める短い話なので、興味のある人はどうぞ。

読んだ感想などコメントを書いて頂けたら、はげみになります。 ハチミツは、お仕事依頼の記事にネットオーダーのページへのリンクがあります。購入希望の方はそちらからお願い致します。