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佐賀北 VS 広陵 勝負の鍵のすすめ。

新型コロナの影響で夏の風物詩全国高校野球選手権大会の中止が決定。
現在各自治体が用意した代替大会で熱戦が繰り広げられている。
そこで歴代の名勝負に関して論じていきたい。

2007年夏の全国高校野球選手権決勝戦。公立進学校の佐賀北が怒涛の快進撃で決勝戦に駒を進めた。相手は全国屈指の強豪校広島県代表、広陵高校。

球史に残るあの名勝負、8回裏1死満塁の2番井手の誤審ともとれるような押し出し四球と3番副島の劇的な逆転満塁ホームランばかりが取り上げられているが、勝負の鍵は同じく8回裏のある1球にあったと僕は思う。

それは8回裏1死ノーストライク1ボールで8番久保に投じた2球目の変化球である。ではなぜこの1球が勝負の鍵となったのか?
久保はこの大会実は1本もヒットを打てておらず、更にこの日も2三振を喫していた。もひとつ言うと、地方大会から佐賀北の試合を見ていたが、久保は明らかに打てない打者だったのだ。
僕が思う鍵となったあの球は100km前後の変化球。広陵野村の直球は140km台。あそこで投じた1球は、打てない久保へバットに当たる可能性を与えた1球となったのだ。
その結果、こういう言い方をすれば失礼だが運良く当たったボールは三遊間の丁度いいところに転がっていき久保の今大会初めてのヒットとなる。
それがその後の逆転劇へと繋がっていくのである。

勝手な想像だが、もしあそこで広陵バッテリーが140km台の野村の直球をバシバシ投げ込んでいたら、久保のバットに当たるはずもなくそのまま全国制覇を遂げたのではないだろうか?

1球に泣くという言葉があるように何かの1つの事象がその後の運命を変えることがある。
いい歳したおじさんがそんなことを思った一戦だった。

<a href="https://www.photo-ac.com/profile/2732319">セカンドエディション</a>さんによる<a href="https://www.photo-ac.com/">写真AC</a>からの写真

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