鉄急須の魅力を探るー現代に続く、食卓を飾る日本の伝統文化ー
皆さんは日常で鉄器を使うことがありますか?日本には岩手県で生産される南部鉄器をはじめ、様々な鉄器があります。鉄器の魅力は丈夫で長持ちするのはもちろんのこと、他にもたくさんの魅力が鉄器にはあります。その中でも普段の食卓に気軽に取り入れられる鉄急須の魅力をこの記事では探っていきます。
鉄器って?
鉄器の種類や特徴は?
鉄器の代表的なものは、岩手県盛岡市の南部鉄器が挙げられますが、他にも山形県山形市の山形鋳物や富山県高岡市の高岡鉄器、和歌山県海南市の和歌山鉄器など、産地によって様々なものが造られています。また、一般的に鉄器には次のような特徴があります。
・陶器の器に比べ丈夫で長持ち(耐久性の高さ)
・鉄分が補給できる
・保温性の高さ
・白湯の風味を高める
・伝統美
・天然素材のため環境によい
鉄急須って?
鉄急須は、お湯を沸かす鉄瓶とは基本的に区別されておりお茶を入れる用途の鉄の急須のことなのですが、陶器や磁器の急須に比べ、保温性が高いという特徴があり、入れたお茶の温度を保ってくれます。また、鉄という素材により熱が均等に伝わり、お茶がじっくり抽出されます。その為、味がまろやかになります。また鉄器としての特徴の耐久性や伝統美も持ち合わせています。
どこで購入できる?
直接お店を訪れたり百貨店に行くと購入可能ですが、オンラインショップでも購入できます。今回は、急須が買えるおすすめのオンラインショップを6つご紹介します。
岩鋳
南部鉄器が購入できます。伝統的なものから色つきの物まで様々なものがあります。
日本工芸堂
様々な急須をまとめて見ることが出来るのでお気に入りの1品に出会えるはずです。
長文堂
山形鋳物が購入できます。洗練されたデザインのものをお探しのかたにはこちらがおすすめです。
菊池保寿堂
欧米で評価の高い、伝統と創造の現代ブランド「WAZUQU」の商品が購入できます。
西川貞三郎商店
南部鉄器と清水焼の蓋がついた華やかな急須が購入できます。他とは一味違ったものをお探しの方におすすめです。
お手入れ方法は?
急須内部や茶こしを、水もしくはぬるま湯でよく洗い、水気をふき取り、完全に乾かしてください。注ぎ口など水気が残りやすい部分はよく確認してください。錆の原因になります。長期使用による茶渋の付着につきましては、熱湯を入れ、しばらく放置してから、柔らかいスポンジで中性洗剤にて洗ってください。(参考URL:https://iwachu.co.jp/pages/care-kyusu)
※洗剤の使用可否などは商品の取り扱い説明書をご確認ください。
使用時の注意点は?
鉄瓶と異なり、お湯を沸かすことは基本的に出来ません。
直接火にはかけないでください。
また、お茶や水をいれたまま長時間放置しないでください。
(参考URL:https://www.ginga.or.jp/nanbu/use.html)
産地ごとに異なる魅力を持つ鉄器3例
それではここから、それぞれの鉄器の特徴についてご紹介します。
鉄器といえばこれ!国内外で人気の南部鉄器
南部鉄器は江戸時代南部藩のもとで、茶の湯窯と鉄瓶として発達したものと、伊達藩領であった旧水沢市に根付いていた日用品鋳物があり、この2箇所が産地です。また、昔ながらの伝統技法・技術を受け継いでおり、一つ一つ手造りされています。そして、国の伝統工芸品の第一次にも指定されています。彫刻や模様が美しい伝統的なデザインが特徴で、質実剛健で素朴で深みのある味わいが魅力です。そんな魅力のある南部鉄器ですが、最近ではカラフルなものが開発されるなど、進化し続けています。
(参考URL:https://www.pref.iwate.jp/kensei/profile/1000655/1021500.html)
(https://www.tohoku.meti.go.jp/s_densan/iwate_01.html)
ヨーロッパで人気?!山形鋳物
山形鋳物は平安時代に、鋳物師が山形市内に流れる川の砂と付近の土質が鋳物に最適であることを発見し、そこに何人かが留まり始めたのが山形鋳物の始まりです。また、南部鉄器と並ぶ伝統的な鉄器です。山形鋳物は機械鋳物と工芸鋳物に大別され、工芸鋳物には鉄製のものとブロンズのものと2種類あります。デザインは薄物で、繊細な鋳肌と形の正確さが最大の特徴です。
(参考URL:https://www.pref.yamagata.jp/020026/kensei/shoukai/yamagatamonogatari/sangyou/imono.html)
(https://www.tohoku.meti.go.jp/s_densan/yamagata_01.html)
銅器だけではない!高岡鉄器
富山県では高岡銅器が有名ですが、鉄瓶や鉄製品も製作されています。400年の歴史があり、その魅力は蝋型鋳造製法によって生み出される美しい地紋にあります。蝋型鋳造とはまず、蜜蝋やパラフィン松脂を主原料とした原型を作り、紙土で幾重にも包み、乾燥させます。そこから、中を熱して蝋を流出させたものを焼成し型としています。そして、その型に手作業で溶解した鉄を流し込み、加工、焼入れ、着色を経て完成します。(参考URL:https://miyaz.jp/jp/index.php?id=28)
気軽に鉄分補給!「鉄瓶」もおすすめ
鉄瓶と鉄急須には用途に違いがあり、ホーロー仕上げが施されている鉄急須ではお湯は沸かせませんが、鉄瓶ではお湯を沸かせます。また、鉄瓶でわかしたお湯には微量の鉄分が溶出しています。その為、鉄瓶で沸かした白湯を飲むことで、気軽に鉄分接種が出来ると言われています。鉄急須と同じく、ホーロー加工されている場合は異なりますので、購入時にご注意ください。
2つ揃えるのが面倒という方には、便利な鉄瓶急須というものもあります。お湯も沸かせ、急須としての利用も可能です。(鉄瓶の中はホーロー加工ではなく酸化被膜仕上)
まとめ
機能性やデザイン性だけでなく、大切にお手入れすることで愛着がわき、伝統文化を楽しめるという点においても鉄急須を使う価値があります。また海外でも人気なため、贈り物にも最適です。皆さんもお気に入りの鉄急須を見つけ、鉄急須のある生活をはじめてみませんか?
最後に
実際に旅先で使用してみて、食事中にずっと温かいお茶が飲めるのは、とても嬉しいなと思った体験談からこちらの記事を作成しました♪よろしければいいねお願いします♪