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003.ここじゃないどこか


「ここじゃないどこか」へ、行きたかった。 訳じゃなかった。

いつだって自分の居場所は選べるし
望めばどこへだって行けると思っていた。

だから

本当に恐いのは
ここじゃないどこかへ行きたいと思い日々を過ごすことではなくて

信じた未来がいつの間にか
自分の望んだ場所じゃなくなっていること。

そして
そのことに気が付けないこと。


生きていると、関わる人は変わるし
携わる仕事も変わる
そうやっていろんなことに触れて
わたし自身の考え方だって変わっていくのに

忙しさにかまけて見直すことをすぐに怠る。

あれ。わたしはどこへ行きたいんだっけ。


昔はそうやって迷って、立ち止まってしまうことに恥ずかしさを感じていた。

信じて、決めた道を突き進む人が輝いて見えた。

どうしてわたしはこうもまっすぐに進めないんだろう。
どうしてまた立ち止まってしまうのだろう。
どうして小さな違和感を見過ごせないんだろう。
どうしてやり遂げる意思が弱いんだろう。

自分を甘やかさないで生きていきたいのに
どうしてこの道を進めないんだろう。

己の弱さにうんざりしながら
言い聞かせるように毎日を過ごした。

たぶん、ここじゃなかったら
うまく泳ぎながら日々を過ごせたかもしれない。

けれど

本気で仕事をしているひとたちばかりだったから
嘘はあっけなく暴かれる。
苦しかったし、悔しかった。

わたしはわたしの狡さを認めた。

環境を利用しようとした。
引き上げてもらおうとどこかで思ってた。

わたしは狡かった。

狡かったのだけれど

でも


ちゃんと立ち止まれた。
それは有る種の逃げかもしれなかったけど。

このままじゃ駄目だって
立ち止まって
「いまのわたし」が行きたい未来を問い直せた。

いつだって帰ってきていいんだよって言われるこの島は
まだ戻っちゃ駄目な場所だと思っていたけれど

それはそれは広い懐で
わたしひとりくらいいてもいなくても変わんないよ。って

笑ってただ、そこに存在してくれた。

すごいなあ。

わたしにとってのこの場所は
歳を重ねる毎に深く、大きく、強いものになっていく。


今はまだ道の途中で
どうやってこの島へ愛を返せばいいのかわからないけれど
まずは素直に

知ること。
見ること。
会うこと。
触れること。
聞くこと。
寄り添うこと。

考えること。
紡ぐこと。
差し出すこと。
ただ有ること、居ること。

を、大切に
日々を生きてみようと思っています。

いまのわたしが見る世界は
きっとここを出る前に見ていた世界と
同じ で 違う から

ゆっくり、騙さずに、ゆっくり、手放しながら

またここからわたしをはじめます。

いまここに居たいと思う気持ちを大切にしながら、ね。


のわーーーーー
まとまりのないこんな文章を読んでくださって本当にありがとう。
書きながら気持ちを整理することのできるこの場所は
わたしにとって大切な対話のテーブルです。

これからも気ままにゆるりと書いていきます。

今日も最後まで読んでくださってありがとう。

あなたに会えてわたしはうれしいです。

あなたもきっと、大丈夫でありますように。

それではきっと、またあした。

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