私をモデルに小説を書いてくれたおじさんのことを思い出した
10年くらい前飛込み営業していた時に出会った人で
飛び込んだ先のオーナーの方だった
早稲田の文学部卒で、でもその時は接客の仕事をされていて
いつか小説を書きたいんだって話してくれた
結局私の契約は取ってくれなかったんだけど
なんか、わたしのことは興味を持ったみたいで
いくつか小説を送ってくれたりしてる内に
『あなたをモデルに書きました』と1通メールが送られてきた。
それまでの小説もとても面白かったし
私をモデルにっていうのもなかなか良かった。
でも恋愛シーンがあって、しかも相手が、おそらくその彼をモデルにしてるであろう人物で
私をモデルにって聞いてるとちょっと気持ち悪かったのを覚えてる。
でも全体的に面白いし、その恋愛のところもとても妖艶に、正直に書かれていて
こう見えているなら、まぁいいか、と思えるものだった。
ふと、彼は今でも小説を書いているのだろうか?と考えた
書いていたら読ませてもらいたいなぁと思った。
そして、また私をモデルに書いてもらいたいなぁとも思った。
今の私は彼が小説にしたらどんな人物になるのだろうか?
思い切ってメールを送ったけど返事はなかった。
もう届かないのかなぁ
なんだか、切なくなった
もう会えない人ってたくさんいるんだなって。
それでも小説を読んだらまた彼を思い出すんだろう