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月経や妊娠に関わるホルモン
こんにちは、理学療法士のさいとうです!
私の近くで妊娠中につわりや腰痛などの妊娠期特有の症状に悩まされている方がおり
「確かホルモンが関係してたよなー…」と思い出しました。
しかし、「あれ?名前なんだっけ?どういう作用機序だっけ?」
と記憶がすっぽ抜けていました。
ということで、学生時代のノートを引っ張り出して少しまとめてみました。
①卵胞刺激ホルモン
②黄体形成ホルモン
※①②合わせてゴナドトロピン
③エストロゲン
④プロゲステロン
⑤プロラクチン
⑥オキシトシン
⑦リラキシン
⑧ヒト絨毛性ゴナドトロピン
①卵胞刺激ホルモン(FSH)
特徴:
黄体形成ホルモンと合わせて、ゴナドトロピンと呼ばれる。性腺刺激ホルモン放出ホルモン(GnRH)の刺激を受けた下垂体前葉から分泌される。
作用:
卵巣の中の卵胞を刺激し、発育させる。
②黄体形成ホルモン(LH)
特徴:
黄体形成ホルモンと合わせて、ゴナドトロピンと呼ばれる。性腺刺激ホルモン放出ホルモン(GnRH)の刺激を受けた下垂体前葉から分泌される。
作用:
成熟した卵胞から卵子を排卵させる作用がある。
③エストロゲン
特徴:
FSHの刺激によって卵巣から分泌される。
女性らしさを作るホルモンとして乳房の発達、皮膚、骨、筋肉、脳、自律神経などの働きに関与。思春期から分泌量が多くなり、30代でピークに達する更年期になると減少する。
作用:
・子宮内膜を増殖させて、受精卵が着床できる環境を整える。
・卵子を包んでいる卵胞を成熟させて排卵を起こす。
・頸管粘液を増やして子宮内に精子が入り込みやすくする。
・乳腺を刺激する。
・第二次性徴の促進
・破骨細胞の機能抑制
④プロゲステロン
特徴:
黄体(排卵が終わった卵胞が変化して作られる)から分泌される。そのため、排卵後に急増する。妊娠した場合は多量に作られ、体温が高い状態に保たれ赤ちゃんが育ちやすい子宮環境を作る。妊娠が成立しなければ黄体は衰退し、プロゲステロンの分泌も低下していく。基礎体温を上げるためにエストロゲンによって増殖していた子宮内膜を排出するのを助ける。
胎盤から分泌されるプロゲステロンは子宮筋の興奮性を低下させ妊娠を持続する。妊娠時胎盤からのエストロゲン、プロゲステロンはプロラクチンの乳汁分泌作用を抑制させる。
作用:
・排卵後の基礎体温上昇
・体内に水分を蓄える
・乳腺を刺激して発達を促す
※PMS(月経前症候群)はプロゲステロンの影響で起こると言われている。浮腫、乳房の痛み、イライラ、集中力低下などの症状を引き起こす。
⑤プロラクチン
特徴:
視床下部から分泌されるプロラクチン放出ホルモンの刺激を受けた下垂体前葉から分泌される。
出産後は胎盤娩出によりプロゲステロン、エストロゲンが低下しプロラクチンによる乳汁分泌が開始される。授乳中の吸引刺激によりプロラクチンは増加し、性腺抑制作用により無排卵、無月経となる。
作用:
・黄体に作用して退縮を抑制する。
・妊娠時に分泌増加し、乳腺発育を促進する。
⑥オキシトシン
特徴:
下垂体後葉から分泌される。
作用:
・乳腺平滑筋を収縮させ射乳させる
・子宮平滑筋を収縮させる
⑦リラキシン
特徴:
卵巣、子宮、胎盤から分泌される。分娩時より妊娠初期に濃度が高い。血管新生を促し、子宮と胎盤の境界面の発達に関わる。
作用:
・恥骨結合の弛緩
・子宮頸管の拡張
⑧ヒト絨毛性ゴナドトロピン(hCG)
特徴:
胎盤絨毛から分泌される。早期の妊娠検査時に検出される。
作用:
・黄体の分解を防ぎ、プロゲステロンの産生を保たせる。
※妊娠3ヶ月頃からホルモン産生の主要源が黄体から胎盤に代わり役割を果たす。
人体のホメオスタシスはピタゴラスイッチみたいなものと思ってます笑