ミニマル収納のススメ: ラクしてカンタン！ 少ないモノで暮らしを豊かに ミニマルライフシリーズ (ホライズンブックス) Kindle版辻堂まきこ (著)
第1章：ミニマル収納の基本
「モノを減らす」と「収納を工夫する」のバランス
「収納の黄金ルール：「使うものだけを、使いやすく」
収納スペースの最適化とは？
「モノを減らす」と「収納を工夫する」のバランス
私たちの暮らしには、知らないうちに増えていくモノがたくさんあります。毎日使うものもあれば、たまにしか使わないもの、そして「いつか使うかも」と思って手放せないものまで、気づけば収納スペースはモノでいっぱい。
そこで、「モノを減らす」ことと「収納を工夫する」ことが重要になります。でも、どちらを優先すればいいのか迷うことはありませんか？ モノを減らせばスッキリするのは分かっているけれど、なかなか手放せない。かといって収納を工夫しても、モノが多すぎると結局片付かない。そんなジレンマを感じたことがある人も多いのではないでしょうか。
この章では、「モノを減らす」と「収納を工夫する」のバランスをどう取るべきか、実際に暮らしに取り入れる方法とともにお話ししていきます。
1. 収納のゴールは“快適な暮らし”
まず考えてほしいのは、「収納のゴールは何か？」ということです。収納を工夫すること自体が目的になってしまうと、収納ボックスや仕切りを増やすことに意識が向きがちです。でも、大切なのは 「片付けがしやすく、使いたいものがすぐに取り出せる快適な環境をつくること」 です。
つまり、モノを減らしすぎて「必要なものまで手放してしまう」のもよくないし、収納を工夫しすぎて「モノは減っていないのに、収納だけが複雑になってしまう」のもNG。バランスを取るためには、まず 「今の暮らしに本当に必要なもの」 を見極めることが大事です。
2. モノを減らすことから始めるべき理由
収納を工夫する前に、まずモノを減らすことから始めるのが鉄則です。なぜなら、モノが多すぎると、どんなに工夫しても収納が追いつかず、片付けが大変になるからです。
たとえば、クローゼットに入りきらないほど服がある場合、どんなに収納グッズを使って整理しても、結局「服が多すぎる」という根本の問題は解決しません。逆に、持ち物が少なければ、収納を工夫しなくても自然とスッキリした空間になります。
また、モノが多いと「探す時間」も増えてしまいます。必要なものがすぐに見つからないと、毎日の生活の中で小さなストレスが積み重なります。だからこそ、収納の工夫よりも 「モノを減らすこと」 を先に考えることが、快適な暮らしへの近道なのです。
3. どうやってモノを減らせばいいのか？
「モノを減らすことが大事」と言われても、いざやろうとすると 「これ、まだ使うかも……」 と迷ってしまうことはありませんか？ そんなときに試してほしいのが、次の3つのステップです。
① すべてのモノを出してみる
クローゼットや引き出しの中身を一度すべて出して、 「どれくらいの量を持っているのか？」 を確認しましょう。普段見えない場所にしまってあるモノは、意外と「持っていたことすら忘れていた」ものが多いものです。
② 使用頻度で分ける
モノを「よく使うもの」「たまに使うもの」「使っていないもの」の3つに分類します。このとき、「1年以上使っていないもの」は、今後も使う可能性が低いので、手放すことを考えましょう。
③ “手放す基準”を決める
迷ったときの基準として、次のようなルールを決めておくと、スムーズに手放せます。
「ときめかないもの」は処分する（『人生がときめく片づけの魔法』の考え方）
「代用できるもの」がある場合は減らす（例：コーヒーメーカーとドリッパーのどちらかを選ぶ）
「ストックは最小限にする」（例：トイレットペーパーは必要以上に買わない）
こうしてモノを減らしたあと、いよいよ収納の工夫をしていきます。
4. 収納を工夫するポイント
モノを減らしたら、次は 「どうやって収納するか？」 を考えましょう。ただし、収納の目的は「キレイにしまうこと」ではなく、 「使いやすくすること」 です。収納の工夫として、次のポイントを意識すると、日々の生活がぐっと楽になります。
① 「定位置」を決める
モノの収納場所をあらかじめ決めておくと、探す手間がなくなります。たとえば、
よく使うものは取り出しやすい場所に（例：毎日使うバッグは玄関近くに）
使用頻度の低いものは、奥や高い場所に（例：季節物の衣類や家電）
使ったらすぐに戻せるように、しまう場所をシンプルに
② 「見える収納」と「隠す収納」のバランス
毎日使うものは「見える収納」（フックやオープンラックを活用）
スッキリ見せたいものは「隠す収納」（収納ボックスや引き出しを活用）
収納の仕方を工夫することで、モノを減らしながらも、必要なものがすぐに使える環境を作ることができます。
5. 「減らす」と「収納」のバランスを取る
モノを減らしすぎると、不便に感じることがあります。一方で、収納を工夫することばかりに意識が向くと、結局「収納グッズが増えた」だけになってしまうことも。
大切なのは、 「自分にとって心地よいバランスを見つけること」 です。すべてを捨てる必要はなく、必要なものだけを厳選し、それが使いやすいように収納を整える。それが、「ミニマル収納」の理想の形です。
「モノを減らす」と「収納を工夫する」ことは、どちらも大事ですが、 まずはモノを減らすことから始める ことが、快適な空間を作る第一歩です。
収納のゴールは“快適な暮らし”であることを意識する
収納の工夫よりも、まずはモノを減らす
モノを減らすための基準を決める
使いやすい収納ルールを作る
これらを実践することで、収納に悩まないスッキリとした暮らしを手に入れることができます。
収納の黄金ルール：「使うものだけを、使いやすく」
私たちの暮ら…
目次
はじめに
第1章：ミニマル収納の基本
「モノを減らす」と「収納を工夫する」のバランス
収納の黄金ルール：「使うものだけを、使いやすく」
収納スペースの最適化とは？
第2章：持たない暮らしの習慣
「買わない習慣」を身につける
「持たない快適さ」を体感する
物欲をコントロールするための思考法
第3章：ミニマル収納の実践ステップ
すべてのモノを認識する
使うもの・手放すものを仕分ける
収納の仕組みを整える
モノが増えない仕組みをつくる
モノが増えない生活で得られるメリット
第4章：スペース別のミニマル収納術
リビング：快適な空間を保つための収納のコツ
キッチン：最低限の道具でスムーズに調理する方法
クローゼット：厳選した服だけで満足するワードローブ作り
バスルーム・洗面所：生活感を抑えてスッキリ収納術
玄関・廊下：モノをためない習慣づくり
第5章：「持たない収納」の工夫
「しまう」より「置かない」を意識する
「収納アイテムを減らして収納する」
「片付けやすい環境をつくるルール」
第6章：狭い空間を広く使うアイデア
「収納家具を減らして空間を生かす」
「見せる収納」と「隠す収納」の使い分け
「家具の配置で空間を広く見せる」
第7章：増えない収納の仕組みづくり
「定期的な「見直し習慣」をつける
「収納ルールを家族と共有する」
「デジタル化でモノを減らす」
おわりに
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