北朝鮮レストランに行ったら日本人おじさんに北の女性の写真を要求された話
心底気持ち悪かった。
おじさんの要求後、私はずっとこの気持ち悪さについて、考えていた。
私は何か性犯罪の片棒を担がされかけたのか?
忘れようとしても忘れられず、ここに少し吐露させていただく。
北朝鮮に関わる日本人に碌な奴はいない―――。
そんな考えが、よぎってしまう。
気持ち悪いのは北朝鮮ではない。日本人なんだ。
北朝鮮レストランに行こうとする日本人の皆さま、ぜひご一読いただきたい。
何が起きたかというと表題のとおりである。
その男性は、北朝鮮に関する、ちょっと特殊な仕事をする、風変りな日本人おじさんだった。
おじさんは、私の今まで会った人間の中で5本の指に入る奇人だった。
おじさんの諜報力にあっと驚かされるようなことが時折あったが、ここでは省かせていただく。
もっと早く、おじさんの変態性に気づけばよかった。
私は20代女で、そのおじさんは平気で私の二の腕を鷲掴みにし、腰に手を当ててきた。
私は、気づかなかった。マスメディアに携わる人間の最低限の道徳を、信じていたかったから、気づけなかった。
おじさんに北朝鮮レストランの女性の写真を、私の海外旅行直後にラインでしつこく要求してこられたのに心底辟易とした。
『北の女性の写真は?』
『撮らせてもくれない?』
『一緒に撮りましょうもだめ?』
(-""-)
【北の女性】の写真で、あなたは何をするつもりなんですか―――?
確かに北朝鮮レストランの動画や画像はネットにたくさん転がっている。
しかし、それとこれとは話が違う。
自ら足を運ばず、ラインのやりとりだけで、スマホのボタンひとつで、女性の写真を得ようとするその性根。
北朝鮮報道で飯を食っている癖に、そこに住む人への敬意が全くない。
おじさんにとって、【北の女性】は観察対象でしかなかったということだ。
先日電車に乗っていたら、ミニスカートを履いた女性と怪しい男が揉めていた。盗撮だ。
スマホのカメラロールを見せてくださいと言う女性に対し、「仕事の情報が入っているので見せられません」とシラをきりとおす男。
そして、その状況に何も出来なかった私たち乗客。
結局男は電車到着後逃げ切ってしまった。
日本人は、北朝鮮も人が暮らす世界だということをあまりにも軽視している。
北朝鮮レストランで働く女性は、世界中を敵にした国を背負い、前線で戦っている。そんな誇りがある。
客として訪れたなら、私たちはきっと、彼女たちに対して最低限の礼節を持たなければならない。
変態がリュックサックにウクライナの国旗を付ける資格は、ない。