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JAVA APサーバで構築する堅牢なWebシステム基盤:構成と主要コンポーネントを解説する①。3階層モデルについて。


まえがき

  • 大規模Webアプリケーションや基幹システムにおいては、JAVAアプリケーションサーバ(APサーバ)が果たす役割は重要。

  • この記事では、JAVA AP サーバを中心としたWebシステムの構成と主要コンポーネントについて解説する。

  • システム構成を理解することが、安定性と拡張性に優れたシステム構築に不可欠である。

1.Webシステムの基本構成:3階層モデル

1-1. Webサーバ層

  • クライアント(Webブラウザなど)からのリクエストを最初に受け付ける層

  • 静的なコンテンツ(HTMLファイル、画像ファイル、CSSファイルなど)をクライアントに配信する

  • 動的なコンテンツ(Webアプリケーションの結果など)をAPサーバに転送する

  • 主な役割:

    • クライアントからのリクエスト受付

    • 静的コンテンツの配信

    • リバースプロキシ

    • ロードバランシング

    • SSL/TLS暗号化

  • 代表的なソフトウェア:Apache, Nginx

1-2. APサーバ層

  • Webサーバから転送されたリクエストを受け取り、Webアプリケーションを実行する層

  • ビジネスロジックの実行、データベースとの連携、動的なコンテンツの生成などを行う

  • 主な役割:

    • Webアプリケーションの実行

    • ビジネスロジックの処理

    • データベース接続管理

    • トランザクション管理

    • セキュリティ機能

  • 代表的なソフトウェア:Tomcat, JBoss, WebLogic, WebSphere

1-3. DBサーバ層

  • Webアプリケーションで利用するデータを格納・管理する層

  • データの永続化、検索、更新、削除などを行う

  • 主な役割:

    • データの格納・管理

    • データの検索・更新・削除

    • トランザクション処理

    • データの整合性維持

  • 代表的なソフトウェア:MySQL, PostgreSQL, Oracle

各層の関係性

  • Webサーバ層は、クライアントからのリクエストを受け付け、APサーバ層に処理を委譲する。

  • APサーバ層は、Webアプリケーションを実行し、必要に応じてDBサーバ層にデータの問い合わせを行う。

  • DBサーバ層は、APサーバ層からの要求に応じてデータを処理し、結果をAPサーバ層に返す。

  • APサーバ層は、DBサーバ層から受け取ったデータを加工し、Webサーバ層を介してクライアントに結果を返す。

3階層モデルのメリット

  • 役割分担による効率化: 各層がそれぞれの役割に特化することで、システム全体の効率が向上する。

  • 負荷分散: 各層を複数台に分散させることで、システム全体の負荷を分散させることができる。

  • 可用性の向上: 各層を冗長化することで、システム全体の可用性を向上させることができる。

  • セキュリティの強化: 各層でセキュリティ対策を講じることで、システム全体のセキュリティを強化することができる。

  • 保守性の向上: 各層を独立して保守・管理することができるため、システム全体の保守性が向上する。

補足

  • 上記は一般的な3階層モデルであり、システムの規模や要件によって、より複雑な構成になる場合がある。

  • 各層で使用するソフトウェアは、目的に合わせて適切なものを選択する必要がある。

まとめ

3階層モデルは、Webシステムの基本的な構成であり、役割分担、負荷分散、可用性向上、セキュリティ強化、保守性向上などのメリットがある。

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