首都圏ですら大型商業施設が過剰〜船橋・津田沼・幕張の現状〜
先日、所用で千葉県の津田沼へ行った。
津田沼は、東京都心から30kmほど離れており、
駅の利用者数は1日あたり約15万人。
周辺の習志野市・船橋市・八千代市・千葉市美浜区は人口は減っていない。
にも関わらず、商業施設の閉店ラッシュが続いている。
駅前のパルコは昨年2月に閉店して、ヨーカドーも今年9月に閉店予定。
閉店しても建物は残して、他社が営業を続けるとのこと。
パルコは建物2棟あるうち、1棟を解体。もう1棟は、ホームセンターで有名なベイシアが出店。
ヨーカドーは、オーナーの新京成電鉄が入居テナントを探索中。
いやいや、これ以上商業施設は要らないですよ。
前から気になっていたけど、津田沼の近辺(船橋、習志野、幕張)は大型商業施設が多すぎる。明らかに供給過剰。
実際どのくらいあるのか調べて、下記の図1〜図3にまとめました。
70年代、総合スーパーが躍進した時代に船橋・津田沼への出店ラッシュが起こった。
津田沼では、あまりにも競争が激しすぎて、2〜5年で撤退した会社もある。(長崎屋・西友・高島屋)
そして、2000年代に入り大規模小売店舗立地法(大型店出店の規制緩和)が施行されて、ショッピングモールが続々と建てられた。
この頃は周辺人口(特に幕張)が増えていたものの、モール型の施設が多すぎる。
どこもかしこも大型店を作る必要は無かった。
スーパーだけあれば良かった。
差別化を図れているのは幕張のアウトレットだけ。
ついに、2013年にはイオンモール幕張新都心が開業した。テナント数350の巨大商業施設。売場面積は全国2位。(1位はイオンレイクタウン越谷、3位は船橋のららぽーとTOKYO-BAY)
トップ3のうち2つが近場にある。距離は5kmしか離れていない。
現在ららぽーとは一部建替中で規模を縮小していると思いきや、昨年12月にまた新しい施設ができた。ららテラスTOKYOBAY。南船橋の駅前に。テナント数35程の小ぶりの施設ですけどね。
これだけ商業施設が多いものだから、ここ数年で車で行くのが不便な駅前の施設が軒並み閉店している。
地方都市ほどクルマ社会ではないのに。
まだ生き残っている施設でも、人が少なすぎて大丈夫かと思えるところもある。空き区画に無理やり広い休憩スペースを設けて、やり過ごしているところもある。
大きい建物つくって、建設費用を回収できるのか利益どのくらい残るか余計な心配をしてしまう。
建てた当初は、十分に利益が出せるともちろん見込んでいたんでしょうね。
首都圏の東京に近いエリアも人口減少は避けられない。23区の人口も2035年がピークと予測されている。
10年・20年後を見据えると、今から新しく商業施設を作る必要ありますか?
人口減少しているのに、小売業界の売上規模を上げる必要ありますか? 減収増益を目指す方がベターでは?
日本中どこもかしこも商業施設でお腹いっぱいです。