我慢できる力を身に着けるために必要な前提
我慢は大切。
多くの日本人は、子どもの頃から親や学校の先生に良く言われることではないでしょうか。
我慢するという能力は、誰にでも必要な能力である。
出来れば子どもが小さいうちから、覚えさせておきたい。
ただし、我慢を身に着けてもらうにあたって必要な前提がある。
子どもだけでなく大人でも大切なことです。
【前提】:当人が我慢する理由を本心から納得していること。
この前提が無いと、我慢する力は身に着かないと考えている。
一時的には、短い期間だけなら我慢できるのでしょうが、
長い期間に渡って我慢し続けるのが難しい。
なので、我慢する理由を腹落ちしてもらう必要があります。
大まかに分けると、下記の2つになるでしょう。
ところで、我慢しなければならない状況とは、どんな場面か?
改めて考えてみたい。
①何かしたい物事があるけど、法律や規則で禁止されている。
②取り組まなければならない物事があるけど、他にやりたい物事がある。
①について、法律や規則といったルールに関わる話だ。ルールを守れば、誰にも迷惑をかけないで済むから。
例えば、外でゴミをポイ捨てしない。列に並んで待っているのに割り込みをしない。など
要は、他人に迷惑がかかるから、〇〇したい感情を抑える必要がある。
我慢しないことがもたらす悪影響をイメージできれば、必要性を納得してもらうことは難しくない。
②について、テスト勉強を思い出して欲しい。なかなかやる気が起きず、ゲームなどの娯楽に逃げてしまう。
確かに取り組まなくても、誰も傷つけはしないけど、テストの結果が悪くて、行きたい学校に進学できなかった。結果が自分自身に跳ね返ってくるだけだ。
こういうケースで、絶対にやってはいけないのは、一方的な価値観の押しつけである。
テストでは高い点を取らなければならない。
なぜなら、勉強を一生懸命やってきて、高い点を取れる人間は偉いから。とか
勉強が出来れば、将来はお金持ちになって成功できる可能性が高くなるから。とか
ただ勉強すれば良い話ではなくて、
本人が勉強するを考えさせる必要があるんですね。何のために取り組むのか。何をしたいのか。何になりたいのか。
本人に取り組む理由を考えさせず、
世間が良しとする価値観の達成を目標に、
決して取り組ませてはならない。
取り組まなくなるか
我慢して仕方なく取り組むかの2択である。
これ、前者より後者の方が圧倒的に本人に悪影響を与える。
テスト勉強、受験勉強のような、短期間だけ我慢して取り組めば終わる物事なら、何とかなるケースが多い。
しかしながら、人生は長いし、我慢を求められる場面は沢山やってくる。特に仕事と育児。
いちいち、やりたくない物事を我慢して取り組んでいたら、身体が持たない。
取り組まなければならないのではなく、
取り組む理由を自分の言葉で考えて、自分自身が納得して、取り組むことが大切でしょう。