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自費診療を開拓中

今日は自費診療について語ります。
1年ほど前から当院では自費診療を始めました。
美容系の簡単なものや、プラセンタなどの注射系、クリームなどの商品に近いものもあります。
保険診療一筋でしたが、急に自由診療を始めました笑
ここで、なぜ自費診療開拓に乗り出したか理由を説明したいと思います。

①患者数の底上げ(特に夏)

まず、第一に患者数の平準化を目指したいという目論見があります。
小児科は夏は空いて、冬は混むという周期で運営していきます。
そうなると、冬はまあ良いのですが、夏は患者数も少なく人余りの状況に容易に陥ります。
これは、冬に合わせて人員を確保しているためです。

非常勤のスタッフで賄えば多少、人員の調整はできるのですが、やはりクオリティが下がります。
クリニックの理念や、方針、患者さんへの個別対応などで抜けが生じます。
となると、冬の繁忙期に合わせて常勤を雇用するのが1番ストレスがありません。

そのため、夏にも定期的に患者さんが来てくれるメニューを導入したいと思い、自由診療を始めました。
この期待はある程度奏功し、初めて1年ほどでしょうか現在定期的に受診してくださる自由診療の患者さんが増えております。
売上げの割合としてはまだ小さいですが、新しく始めて形になってくると嬉しいですね。

②自由診療から保険診療への流れを作りたい

2つ目の理由を説明します。
突然ですが、私は自分のクリニックに自信を持っております。
私自身の外来の対応力はもちろんのこと、スタッフのホスピタリティ、看護師のアフターフォローしかりです。
また、受付から会計までの時間をとにかく短くするように日々スタッフと改善を重ね、受診が生活の中でなるべく負担にならないようにとスタッフ一同努力をしております。

そのため、まず入口が何であれクリニックにさえ来ていただければ、クリニックの雰囲気を味わって頂き、保険診療が必要な際に当クリニックを利用してくれるのでは?と期待しております。
そういった理由から、自由診療開始後から徐々にメニュー数を増やして何かしらクリニックに来るとっかかりを作ろうとしています。

こちらもある程度効果は出ていて、自由診療できていた方がお子さんを連れて受診されたり、発熱外来を受診したり、美容系で来ていた方がワクチンを打ってくださったり、と期待通りの効果が少しずつ出ていると感じます。

③医師以外の手で収入を作れる

3つめです。これは意外な理由と感じるかもしれませんが、大きな理由の一つです。
これまで、保険診療一筋の当院では何をしても売上を生み出すには「医師の前を患者さんが通る」という工程が必要でした。
しかし、自由診療に関しては、初診でお話や説明をすることはあれど、その後は看護師主導で回っていきます。
これは大きいです。

私が他の患者さんを診ている間に、全く手をかけることなく売上が上がるのはとても効率が良いことです。
看護師にとっても自身の力のみで売上が上げられているのはモチベーションが上がるようです。
これも自由診療に乗り出した大きな理由の一つです。

④自由診療のイメージが変わった

最後の理由です。勤務医をしていた頃や、開業し始めの頃は自由診療に懐疑的な考えに凝り固まっていました。
医療を金儲けにしてるな?と思ってしまっていたこともあります。
まぁ、今でも怪しいメニューを他院さんで見かけることはありますが・・・
しかし、意外と効果が確認されているものや、患者さんにニーズのあるメニューが多くあることが開業医になって徐々にわかってきました。
特に患者さんから要望が多くあり導入したものもあります。
そうこうしている内に徐々に自由診療のイメージは変わり、「良いものであれば、患者さんの要望に答えたい」という様に変わっていったように思えます。

また、そういったものを求めて自院に患者さんが来院し、心も体も満たされるのを見ているとこちらも嬉しくなります。
そして、もっと色々と導入して更に選ばれるクリニックになりたい、という思いも強くなっております。

まとめ

以上4つほど挙げました。
小さな理由は他にもたくさんありますが、これらが大きな理由になります。
クリニックにとって自由診療の売上は始めなければ、間違いなく入らなかった収入になります。
この収入を使って、新たにスタッフを雇ったり、設備投資したりすることも可能です。
それにより、より良いサービスが可能になり保険診療の患者さんにも循環される。
この好循環を生み出すことができることが、導入して更に良かったと思える点です。

今、開業している先生で自由診療を導入するか迷っている先生がいらっしゃったら、まずはローコストで簡単なものから開始してみることをお勧めします。
全くメニューが注文されず失敗してもさほど大きな出費にはならないはずです。
メニューの選択と値段設定が肝要ですが、それは標榜科や既存患者さんの属性によるのでここでは語れないことをご了承ください。

以上になります。

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