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45歳狂う説

ツイッターでは「独身は45歳になると狂う」という話がある。これについての私なりの考えを書きたい。

「狂う」というのは文字通り狂気に走る、ということを意味するわけではないだろう。入院してしまうほどに精神的に錯乱してしまうというわけではない。どちらかというともっとマイルドな意味での「狂う」だろう。

自分は現在41歳だが、なんとなく(特にこれといった才能があるわけでもない)独身が45歳になれば狂うというはわかる。

40歳になると、あくまで自分の体感上だが、人生におけるルールチェンジが行われる気がした。そのルールは「完全に結果で判断されるようになる」「生き方が自分一人だけでは完結しなくなる」「肉体的に下降に入る」という三点である。

「完全に結果で判断されるようになる」というのは文字通りそうで、その人間の将来性がどうとかはもはや省みられない。高い業績を出している人間は讃えられるし、全く業績を出していない人間は軽んじられる。
40歳、いや35歳くらいから、人は疎んじられ始める。若さという魅力はなくなり、大したことのない人間でも気を遣われるようになり始める。なのでそういった気を遣われることを少なくとも帳消しにするだけの魅力・能力・業績を持っていなければならない。何も持ち合わせていない人間はただ気を遣うだけの人間であり相手にされなくなり、相手にする必要がなくなる。

また「生き方が自分一人だけでは完結しなくなる」というのは要するに他人のために生きたいと思うようになるということだ。単に自分の一人だけ楽しんでも、どうにも虚しさが残ってしまうようになる。家族を持つことがこの空虚感を回復してくれる、もっともコスパのいい行為なのだろう。

そして「肉体的に衰える」というのは読んで字の如くで、それまで肉体に異常がなかった人間も徐々に肉体に支障が出始め、「死」を意識するようになる。すると自分の存在が消えてしまうことを考えてしまうようになる。そして子供を持つことがそれを妨げるもっとも理にかなった方法となる。


人生の後半戦、45歳になると、積み上げていく年齢から、結果を享受する年齢になる。資産で言えば。45歳あたりまでがひたすら増やしていく状態、それ以後は溜まった資産の利息で食べていくようになる。そして金銭的な資産だけでなく、自分個人の「人間的な」資産もまた同じである。

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