年収300万円でFIREというパラドックス
最近Googleが年収300万円FIRE記事を紹介してくるので、ちょっと調べてみた。これは「アキレスと亀」よりすごいパラドックスだという話。
知っての通り、FIREというムーブメントがある。"Financial Independence, Retire Early" すなわち「経済的独立と早期退職」を意味するこれは、要するにお金がたくさんあれば働かずに食っていけるよね、という話だ。1億円を利回り4%の投資に回せば、年間400万円までなら使っても大丈夫。だからまずは1億円を貯めることを目指そうとなる。
しかし俺含めて多くの人は1億円を用意するなんて現実的ではない。老後2千万円ですら大騒ぎだったのに、その5倍をどうやって用意しようというのだ。しかも「早期退職」というのだから、現役時代に用意する必要がある。できるわけがない。
そこでFIRE業界は、ハードルを下げる施策を打ち出した。完全に資産収入だけでは厳しいので、パートタイムの労働収入を足しても良いことにし、「サイドFIRE」や「バリスタFIRE」といった名前をつけたのだ。収入の半分を労働で賄うのであれば、1億円必要なところが5千万円で済む。
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