転落防止装置の骨組み
ショッピングモールなどで立体駐車場を利用されたことはありますでしょうか。立体駐車場は骨組みがむき出しになっていて見どころがたくさんあります。その中でも自動車の転落防止装置について紹介していきます。
転落防止装置ってなに?
その名の通り、自動車等が地面に転落するのを防止するために設置される部材です。写真のようなものがあります。
この事例では大梁からH形鋼を片持ちで立てて、さらに水平方向にH形鋼を通しています。自動車の衝突に耐える部材のため、自動車に対して強軸方向を向いています。
求められる性能
国土交通省から「駐車場における自動車転落事故を防止するための装置等に関する設計指針」が出ています。そこに以下の記載があります。
・衝撃力:250kN
・衝突位置:床面からの高さ60cm
・衝撃力の分布幅:自動車のバンパーの幅160cm
上記の力に対して、満足するように設計します。
まとめ
転落防止装置の骨組みについて紹介しました。転落防止装置には鉄骨造だけでなく、RC造など様々な形状があります。求められる性能を満たしつつ、その建物に最適な形状で設計するところが設計者の腕の見せ所です。立体駐車場には設計者の技術やこだわりがたくさん隠されているので、ぜひ観察してみてくださいね。