何も変わってない

10代の頃、お金がなくなると転売していた。売れそうなものを探してきてヤフオクで売るのだ。よく売れたのはゲームソフトだ。当時はプレミアがついているゲームソフトでも中古ショップを回れば、安く手に入ることがあった。
バイトをした方がずっと多くの収入を安定して得られただろうに、働くのが嫌いな私はなるべくお金を使わず、お金が必要になるとヤフオクで転売し生き延びていた。

「働きたくない」という気持ちが強いのだろう。
そんな私も定職に就いたわけだが、その傍らFXやら株やら仮想通貨やらポイ活やらに手を出していた。

やがてせっかく長く続いていた職もクビになり、株も弱気相場に突入しようとしている中で、いまメルカリに出品して生きている。
ヤフオクからメルカリに変わっただけでやっていることはあの頃と何も変わっていない。
決して褒められた稼ぎ方でもないし、我ながら何やってるんだろうなとは思う。もう少しマシな大人になるはずだったのに。
しかし毎日縁側で日向ぼっこしながら、数千円の利益に喜ぶ人生はそれはそれで楽しいのだ。