点描#2

日常的に虐待をしているなら殺害時手袋をはめたりするでしょうか?

そう聞くいた弁護士中島秀一は虐待殺人の罪をかけられてる小川誠の高校の同学年である。

それだけでは根拠としては薄いな。
むしろ計画的ともとれる。
鍵穴に異変はなかったんだろ?

と弁護士事務所の所長は答える。

彼は女、子どもに手を上げる様な人物じゃありません。
昔、川で溺れている仔犬を彼が助けた事があったんです。その時からすごい人物だと傍目に尊敬してたんです。
そんな人間が娘を殺しますか?

それは主観だろ。所長は答える。

冤罪は難しい。
それが所長の見解だった。
情状酌量に当たるのがせめてもの策だと言う指示の様なものが出されていた。


自分の意思と反して周囲の人の小川への印象やエピソードを聞く事にした。

これは小川のことを知る為と並行して解決への糸口を見つける小さな旅だった。

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