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小学生にもわかる差別主義者が大損をしている理由
差別は良くないことだと、多くの人が言う。
なぜだろう。差別される側がかわいそうだから?みんな仲良くしなくちゃいけないから?とにかく悪いことだから?
しかし、まぁ、世界中見回しても、差別はなかなか無くならない。これは人間が自分は他に比べて素晴らしいという感覚に依存しないと生きられない弱い生き物だから、なんだけど。
国家とか、人種とか、民族とか、とかね。
でもぼくは、なるべく差別をしないように心がけて生きている。それはぼくは良い人だからじゃない。
大切な人生で損をしたくないからだ。
実は何かを差別して生きるというのは、実はとても損なんだ。差別する対象が増えれば増えるほど、損害は大きくなっていく。
なぜって?理屈はとても簡単だ。
頭の中で実験してみよう。目の前の箱にたくさんの球が入っている。そこには数字がついていて、あなたはその玉から一つ取り出して、その玉に書いてある数字の分だけお金が貰えるとする。
どうする?
当然、あなたは一番大きな数字を書いてある玉を探して取り出すよね。
うん、それが一番得で、一番、損をしない方法だ。
ここからが本題だ。実は玉にはいろいろな色があって、白、黒、黄色がある。さらには♂と♀のマークがあるものと、何もついていないもの、そして色々な国旗も書かれている。
ここからは君が差別主義者だとする。
まず君は差別主義者なので、白い玉以外を拾い上げるのはイヤだと考える。黒や黄色は触るのも御免だ。
そうなるとどうだろう?君は箱の中から、一番大きな数字を書いてある玉を拾いあげられるだろうか?
もしかしたら黒や黄色の玉に一番大きな数字が書いてあるかも知れないのに、君が拾い上げられるのは白の玉の中で、一番大きな数字が書いてある玉までだ。それは箱の中で一番、大きな数字が書いてある玉とは限らない。
それでもまぁ、たまたま白い玉に最大の数字が書かれているかも知れない。時にはそういうこともあるだろう。
でももし君がもっと他にも差別する人間で、♂のマークが付いている玉以外は拾いたくないと考えていたらどうだろう。
♀マークも嫌だし、マークのついていないのなんてもっとイヤ、そうなると、君が損をする可能性はさらに上がる。
君が拾えるのは、白で、♂マークが付いてる玉だけ。ますます箱の中で、一番の大きな数字が書かれた玉を拾い上げられる可能性は低くなる。
さぁ、ここからはダメ押しだ。君は玉に書かれた国旗も選り好みする。すると、もう君が選べる玉の選択肢はほんの少しだ。
差別しなければ最高を選べたのに、君の差別する心が君の選択肢を小さく貧しいものにしてしまった。
君は差別することで大きな損をしたんだ。
これは実験だけではなく、現実でも起きる。
しかも、長い人生においては、何十回も、何百回も、だ。
そして君の人生の損失はどんどんと積みあがっていく。
君が大学に行ったとする。近くに自分と趣味が合いそうな話をしている黒人の学生がいる。話しかければとてもいい友人になれそうだ。
しかし、君は黒人なんて友達にする価値がないと思って話しかけなかった。これで君は大学で人生最高の親友に出会う機会を失ったかも知れない。
君が就職したとする。すると取引先にとても素敵な人を見つけた。お近づきになりたいと思ったが、その人は君とは出身民族が違った。
君は自分の出身の民族が最高で、他は劣ると思っているから、お近づきになるのをやめた。
はい、残念。君は差別主義のせいで、君の人生に用意された最高のパートナーと結ばれずに残りの人生をおくることになりました。
さぁ、もう一ついくよ。
君は頑張って、会社を経営するようになりました。人を採用することになって面接をしました。
するととても優秀な女の人が来ました。しかしあなたは仕事をするなら、女の人より、男の人の方が優秀だと思っているので、女の人とを採用せず、いまいちな男の人を採用しました。
はい、残念。君は最高の部下を持つチャンスを失いました。
どうだろう。差別感情を持つということが、人生においてどれだけ損かということがわかって貰えただろうか?
差別しないというのはもちろん倫理的な面もある。しかし、何よりも差別なんかしてたら、損なのだ。
その損はお金の時もあるだろうし、お金じゃない時もある。差別なんかしていると、結局、君の人生そのものが貧しくなるのだ。
つまり君の差別主義の一番の被害者は、なんのことはない、君自身なのだ。