『キング牧師の力づよいことば』 〜マーティン・ルーサー・キングの生涯〜 ドリーン・ラパポート 文 ブライアン・コリアー 絵 もりうち すみこ 訳 国土社
“”キング牧師“”
名前は聞いたことはある。黒人の差別を世に訴えた人。そのように大まかに捉えていて、図書館の絵本の棚にあった、この力強い表紙に惹かれて読んでみた。
牧師である、お父さんと一緒に幼い頃から教会に行き、聖書を読む。
《ぼくも、大きくなったら 人々を勇気づけるこんな言葉をかたろう》
街角には、
《白人専用》
この標識は、アメリカ南部のすべての町にある。そう絵本に書いている。
今でもそうなんだろうか?
わたしはアメリカには行ったことはない。だから、事実をこの目で見たことはないけど、差別はあると聞く。
日本にも、“”女性専用車両“”なんかがあるけど、 その意味合いとは違う。色んな背景がある。
歴史をたどっていった先に、こんなにもハッキリと、文字として書かれている。
キング牧師のお母さんは、伝える。
『あなたはいい子よ。だれにもまけないくらい。』
キング牧師は、インド独立に導いたガンジーの教えも学び、
愛の力を信じ、暴力を退ける、インドはイギリスから独立と自由を取り戻す時、いっさいの銃もうたかなかったそうだ。
『愛だけが にくしみを けしさることができるのです』
黒人に限らず、アメリカ中の虐げられた、苦しむ人々のために声を上げ、1964年にはノーベル平和賞がおくられた。
言葉で伝えること。
暴力では、何も解決しないこと。
それは、何年にもわたって、このような偉人の口から伝えられる事なのに、今でもまだ、繰り返し起こっている、繰り返されている過去。
歩き、語り、歌い、祈った、
キング牧師。
大きな声を出すことは、勇気もいる。恐れもある。それでも、誰かのために、声を上げていた。
今でも、語り継がれて、たくさんの人の心に強く残っている、キング牧師の断片でも、知ることができた絵本でした。