『みまわりこびと』 アストリッド・リンドグレーン 文キティ・クローザー 絵 ふしみ みさを 訳 講談社
小人を見たことがあると、たまに聞く。
どんな風貌なんだろう。どれくらい小さいのかな。 私は出会ったら、きっと驚くだろうけど、すごく嬉しいな。
冬の長いスウェーデン、厳しい雪深い村に住み小人の話。
みんなが寝静まる真夜中に、見回りをしにいくのです。いつの時からか、納屋に住み着いて、雪の中を、小さい足跡をつけて🐾見回りを始めます。
牛小屋へいけば、小さい声で牛に話しかけます。
“冬は来て またさっていくもの
夏は来て またさっていくもの
みどらの草を食べれるのは もうすぐさ”
月の光が差し込む馬小屋にもいきます。
小さな言葉で、誰も聞こえないような声で馬に囁きます。
“白詰草の 野原に行ける日は もうすぐさ”
羊の小屋にも、鶏小屋にも、こうして、みんなが寒くて長い冬を心細くないようにしてくれてる小人。そして、人間が眠っている時も、、
姿は見えない小人。
けれど、こうして、いつも何事もなく暮らしていけるのは、小人が見守ってくれているから。
なんて神様のような存在なんだろう。
人間がみるのは、いつも小さな足跡だけ。
夜が明ける頃には、小人は安心して自分の床につきます。
南国には南国の話しがあって、雪国には雪国の話がある。
寒い国の、あったかいお話でした♡
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