福岡の映画・映像創作グループの合同上映会をやりました。
福岡の南市民センターで、「塩原ミニシアター」と銘打った映画・映像創作グループの合同上映会をやりました。
映像作品を作られる方から、審査員の先生やお客さんからの感想をいただくことがあっても、映像作品を作るほかの人からの意見とかはあまりもらう機会がない、という話を聞いていて、作品を観合って、意見を交換し合うみたいな企画って楽しそうだなぁと思ったのがスタート。
あちこちお話をさせていただくと、5団体の方々がそれぞれ作品を持ち寄ってくださりました。(どんな作品かは後述します)
映像製作者同士が話がしやすい、親密な空間が欲しかったので、大きなホールとかではなく、48人マックスの視聴覚室を押さえたんですが、そこでちょっと迷いが生まれました。
映像製作者同士の親密な空気感は守りたい、けど、その様子を見て楽しむ人は、多くはないかもしれないけど、絶対いるだろうな(自分みたいな)、そういう人にも観てもらいたいな、という葛藤。
というわけで、これまでやったことのない、この主催者何サマなのっていう強気なエントリーフォームができあがりました。
「5作品全部最後まで鑑賞できますか」に対して「5作品全部最後まで鑑賞可能!」にチェックを入れないとエントリーできない。
「映画鑑賞への意気込みを教えてください。」という項目が必須回答項目になっている。
目的の作品だけ見て帰るみたいなことがないように、上映順は事前発表しない。
内部からは、ハードル上げすぎだろ、という声も。
けれども、この謎に強気なフォームで、エントリーしてくださった方が想像以上にいらっしゃり、温かい拍手や、素敵なご意見などをくださって、企画を盛り上げてくださいました。ありがたいことです。
私はもともと映画は一人で観に行くのが好きだと思い込んでいたのだけれど、今回皆さんと一緒に映画を見て、そのあとも作品について語り合い、っていうのを経て、「そういえば、こういう映画の鑑賞のしかたも好きだったなぁ」と思い出しました。
ちょっと作品について。
Over the Rainbow『明日、晴れますか』
LGBTQ+に対するいろんな感情が描かれてて、綿密に取材をして作られたのだなぁとわかる。特に擁護するつもりで放った言葉で相手を傷つけてしまった男の子のモヤモヤの描き方がよかった。
LGBTQ+とは直接関係ないシーンだけど、一番好きだったのは、ヒール役(?)の女の子が、気になる男の子にアプローチしようとして撃沈する様子を、女の子のセリフと表情だけで作っているシーンでした。
修猷館高校 映画制作部『追憶』
登場人物たちの飄々とした演技がツボ。特に「福岡の精霊」のとぼけっぷりがいい。福岡から失われているものがある、それを探さないと、という謎解きが、見ているうちに、福岡の人にとっては他人事じゃないってのがわかるという仕掛けが面白かった。
九州大学大橋キャンパス 未定研『となりの世界』
異国ファンタジーで終わると思いきや、こちらもガラッと視点を変えた展開になっていました。冒頭、大学祭での会場の様子が流されてて(実際私も行ったのだけど)、一つの作品の世界観をいろんな方向から作り上げるという過程がすごくいい感じでした。
福岡高校 映画研究部『FLY!!』
作品提出日の4日前にデータがぶっ飛んで、慌てて作り直すという映画研究部の話。映像を作る人たちにはあるあるなネタだったようで、「わかるー」みたいな声が出てました。LINEのやり取りが画面上にかぶせて出てくるシーンがあって、その技術が映画研究部の中で先輩からの継承と現役生による発展がされていることがあとのトークでわかって、興味深かった。
九州大学大橋キャンパス MAD PROJECT 『アニメーションMV「ハンコウ」』
ミュージックビデオです。↑の内容が5分間の短い間に駆け抜けていきます。キャラクターデザインがとてもかわいい。悪役の描写もなんか憎めない感じになってる。