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有料のオンライン演劇って、観る人いるの?と聞かれて―。思ったより、観てた。
「文化・エンターテインメントのハイブリッド開催支援金」という福岡市役所がやっている補助金がある。
ざっくりいうと、「演劇とか歌とかの公演で有料配信をした場合に、配信とか感染症対策にかかるお金は、20万円までは8割支援しますよ」、というものだ。
身銭を切って、有料配信しようと検討していた人にとっては、ほう、気前がいいじゃないか、ありがとう、と思うかもしれない。
有料配信なぁ、興味はあったんだけど、なんか補助してくれるんやったら、やってみようかなぁ、こういうの助かる、と思う人もいるかもしれない。
逆に、「ライブに意味があるから、この形態でやってるのに、2割手出しで有料配信なんてするわけないやん。補助するところ違うよー」という声も、聞こえてきそう、というか、聞こえてきた。
そんな話の中で、「有料のオンライン演劇って、そもそも観る人いるの?」と聞かれて、とっさのことであまり思い出せなかったのだけど、冷静に振り返ってみたら、思ったより観てた。
新型コロナウイルス感染症の拡大以降の1年間で、noteに書き記しておいたものだけでも、有料配信演劇で6本、投げ銭・寄付観劇で1本、無料のもので3本あった。ちなみに、まだ、書くのに追いついてないものもある。(一応リストを記事の最後にまとめます)
まだこの先も観るかと聞かれると、答えはイエスだ。観るだろう。週末でしか組まれていない公演日程に合わせることが難しい場合、遠方の公演やチケットが取りにくい公演の、香りだけでも嗅がせてもらいたい場合、どういう種類の作品がなされているのか、トレーラー的に観たい場合など。選択肢の一つとして、オンラインのものがあると、助かる。
配信する側は、とても面倒なのだろうというのもわかる。
ただ公演を打つだけでも、感染症対策という慣れない、間違うと社会的に吊し上げられる、大変な作業を伴っているのに、おまけに配信、しかも有料でとか、10割補助でも願い下げだわ、という人がいるだろうことは、想像に難くない。
補助金対象の25万円で、感染症対策、有料配信と、それに関する著作権使用料のあれこれまで全部請け負って、おまけに補助金申請書のお手伝いもしますよ、というスーパーマン(普通にいそう)が現れて、劇団の信頼も得られれば、すごく幸せな出会いになるだろうな。
まったく有料動画が売れなかったとしたら、劇団は2割分、まるっと5万円の手出しにはなるけど、腕のいいカメラマンと音響さんだったら、保存した動画は、この先も、劇団の貴重なポートフォリオとして、財産として残るだろう。そんな感じだったら、みんな勝者になれる気がする。