大野城市の百間石垣ウォール・クライミングで子育てを学ぶ
福岡県大野城市に、「大野城心のふるさと館」というのがあります。「歴史・こども・にぎわいをキーワードに2018年7月21日にオープン」した施設とのことです。
この中で、壁をよじ登る、ウォール・クライミングが体験できます。
歴史的な展示物の横にあり、なかなかシュールです。
市名の由来となった「大野城跡」に、最大の石垣が「百間石垣(ひゃっけんいしがき)」というらしくて、そのアピールのために作られたとのことです。長いこと近所に住んでるけど、「百間石垣」とか聞いたことないなぁ、どこにあるのかなぁと調べてみたら、宇美町にありました。
いろいろツッコミどころはありますが、いい体験だったので、残しておきます。
9歳の娘にねだられて、須恵器の特別展、「土器土器!すてきな須恵器ワンダーランド」に行ってきました。
その帰りに、ウォール・クライミングを、ついでに体験することにしました。
インストラクターの方に、9歳でもできるか確認したところ、親子でやることを勧められて、私もすることになりました。
初回だけらしいけど、申請書の他にも、手術同意書みたいなこういうリスクがあるけど、自己責任でやります、というA4裏表の書類にサインしたりで、ちょっと時間がかかります。あと、70円かかります。
体験前に、インストラクターの方から注意があります。その中で印象深かったのが、「無理をしない」「頑張れという声掛けをしない」というものでした。
実際やってみると、確かに無理をしちゃいそうな場面が出てきます。「あと少し手を伸ばせば届きそう」と思って、無理な姿勢で伸びあがってしまいそうになりました。「下ろしましょうか」とインストラクターの方に声をかけられ、一旦諦めました。
どうしても手で何とかしてしまいそうになるけど、まずは足で微調整をして、掴みやすい位置まで体勢を整えておく、ということでした。
そういう説明を、受けてから登り始めたはずなんだけど、実際にやったあとで改めて聞くと理解が深まる。
と同時に、「頑張れ」の声掛けが良くないというのも理解できた。
下から見てると、あとちょっとで手が届きそうっていうときに、うっかり「頑張れ」って言いそうになるけど、やってる側としては、もう頑張ってるんです。具体的な動き方がわからないから止まっているわけで、どうすればいいかわからない状態のまま頑張らせるって、すごく危険だなと思った。
うつ病の人に「頑張れ」って言っちゃいけないっていうのも聞いたことあるけど、具体的な動き方がわからない状態の人への具体性のない声援って、危ないんだなぁというのを、身をもって感じた。
親子でやったほうがいいというのも、納得だった。
娘が壁を登っている間は、黙って見守り、地上に下りたときに、やったことに対して称賛する、というカッコいい大人の対応ができた。ウォール・クライミングのおかげで。