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鬼瓦の歴史

鬼瓦(おにがわら)
瓦葺きの屋根の端などに設置される装飾性のある瓦の総称。

棟の末端に付ける雨仕舞いの役割を備えた瓦ですが、厄除けと装飾が目的とされるものも多い。

古くは日本では蓮の文様が多かったが、奈良時代以降は鬼面(きめん)が主流になったた。
凝った造りの美術品とも言える鬼瓦から、子供が好きなキャラクター、シンプルな造形の「州浜」(すはま)まで色々なデザインが採用される様になった。

鬼瓦まわりには巴瓦(ともえがわら)、冠瓦(かんむりがわら)、ケラバ瓦、のし瓦、平瓦など様々な瓦が使用されています。
鬼瓦を製作する瓦職人を鬼師と呼部。

都の近くでは以下の鬼瓦製造拠点が有る
兵庫県南あわじ市 - 旧西淡町が主要生産地。淡路鬼瓦が県の伝統的工芸品に指定。
淡路瓦の起源は、藤原京時代(694~710年)の窯跡の出土により、約1,300年前といわれています。
滋賀県大津市 - いぶし鬼瓦が県の伝統的工芸品に指定。

鬼に角が生えたのは平安時代末期と言われています。
由来は雷様(雷神)の角だったという説がある。

一つ一つ手作りの淡路鬼瓦は、装飾的な屋根材としてだけでなく、置物としても大変素晴らしいもので、海外でも知られ受注が有るようです。

製造者
株式会社タツミ=南あわじ市津井976=
株式会社ミハラ=南あわじ市津井1875=


兵庫県小野市にある浄土寺=小野市浄谷町2094=
「浄土寺」は、鎌倉時代のはじめ、重源上人が建立した寺院です。
重源さまは、東大寺大勧進職として、源平の争乱で焼失した東大寺の復興を果たした。
長承2年(1133年)、真言宗の醍醐寺に入り、出家して重源となる。
のち、浄土宗の開祖・法然に「浄土教」を学ぶ。
大峯、熊野、御嶽、葛城など各地で険しい山谷を歩き修行をする。
重源は自ら「入唐三度聖人」と称したように中国(南宋)を3度訪れた入宋僧だった。
重源の入宋は日宋貿易とともに日本僧の渡海が活発になった時期に当たり、仁安3年(1168年)に栄西とともに帰国した記録がある。

大河ドラマ『光る君へ』では、ちょうど宋の使者が朝廷へ交易を求めてやってきている場面が描かれていますね。紫式部となるまひろと宗の薬師見習いが恋愛に落ちるのかと思われたが、まひろが本性を見抜いて断るシーンが有りました。

神仏習合時代の寺社
浄土寺の敷地中央に⑤八幡神社、その前に池をはさんで浄土堂と薬師堂が向かい合うという珍しい配置となっています。

敷地内には、西に来世(西方極楽浄土)を表す①浄土堂と、東に現世(東方浄瑠璃世界)を表す②薬師堂があります。
境内を二分する道は「三途の川」に相当するのかも知れません。

生前に良き行いをすれば「阿弥陀如来がお迎えに来て、極楽浄土へ行ける」と信じていました。極楽浄土は「上品・中品・下品」×「上生・中生・下生」の九つの極楽浄土があるとされる。阿弥陀様は中品中生の位置に鎮座(左右の菩薩像とともに立像である)されている。生前の行いの評価で九つの極楽浄土の行き先が決まる。

①浄土堂と堂内の阿弥陀三尊立像はともに、国宝に指定されています。

浄土堂はとても珍しい「大仏様(だいぶつよう)」という建築様式。
奈良の東大寺の南大門と同じ様式です。
赤と白のコントラストが美しい屋根裏や、てこの原理で屋根を支える構造が現代建築の視点からも重要な建築で専門家も視察に来られるとか。
鬼瓦は後方がより大きく造られています。

⑥裏山には、江戸時代に作られた四国・八十八ケ所めぐりの林道があります。このミニチュア霊場で30分程度の修行の旅。今の季節だとあじさいが美しいでしょう。

小野に行くのはムズい?
新幹線利用なら在来線の姫路駅と連絡しています。
姫路駅はのぞみ停車駅です。

JR「姫路駅」6番ホーム
東海道・山陽本線 新快速 米原経由敦賀行(特急料金不要)

山陽本線「加古川駅」で乗り換え
加古川線 各停 西脇市行

加古川線「粟生駅」で乗り換え
粟生線 準急 新開地行

神戸電鉄「小野駅」でバスに乗り換え
らんらんバス・8 万勝寺ルート 下東条小学校

らんらんバス「新開地(共進牧場)バス停下車」

徒歩8分で「浄土寺」到着

姫路駅から1時間22分、940円
浄土寺の拝観料は500円

生前の行いを重視する浄土寺と、他力本願の浄土真宗の違い。

他力本願と自力
浄土真宗では極悪人も念仏を唱え信心するだけで極楽浄土へ生まれ変われるという教えで、生前の行いは関係ない他力本願であり、自力による厳しい修行や戒律を必要としない。

法然房源空
専ら阿弥陀仏の誓いを信じ「南無阿弥陀仏」と念仏を唱えれば、死後は平等に往生できるという専修念仏の教えを説き、後に日本浄土宗の宗祖と仰がれた。
『選択本願念仏集』(『選択集』)を著すなど、念仏を体系化したことにより、日本における称名念仏の元祖と称される。

浄土宗では、善導を高祖とし、法然を元祖と崇めている。

浄土真宗では、法然を七高僧の第七祖として崇め、法然聖人/法然上人、源空聖人/源空上人と敬称し、元祖と位置付ける。

親鸞は『正信念仏偈』や『高僧和讃』などにおいて、法然房源空のことを「本師源空」や「源空聖人」「よきひと」と称し、師事できたことを生涯の喜びとした。

南無阿弥陀仏 南無阿弥陀仏 南無阿弥陀仏

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