
Hip Hop業界は社会活動家で成り立ってる。むしろそれがそもそもHip Hopなんだがw
テニスっ娘大坂なおみちゃんが先日ツイッターでこんなこと言ってた。
>>> It’s funny to me that the people who wanna wear chains, blast hip hop in the gym, attempt to get dapped up, and talk in slang are suddenly quiet right now.
It’s funny to me that the people who wanna wear chains, blast hip hop in the gym, attempt to get dapped up, and talk in slang are suddenly quiet right now.
— NaomiOsaka大坂なおみ (@naomiosaka) May 30, 2020
>>> 笑っちゃうのが、普段チェーン首から下げてジムでヒップホップガンガンかけて仲間でウェーーい!っつってスラングで話すような人たちが、なんで今いきなり無口なわけ?
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”チェーン首から…” からの描写はもちろん黒人の文化を取り入れてクールだと思ってる人たちなわけで。そんな人たちが実際黒人が苦しめられてる場に遭遇したら知らんぷりって何?ってことです。同じようなことはまさにそのヒップホップ文化・業界を作り上げた大御所たちもゆっている。Diddyが開始したREVOLTという主に黒人関連の情報を扱うインターネットメディアチャンネルでもこう言ってます↓
>>> 弊社REVOLTに関わってくれてる個人法人全ての方々、皆さんが参加してくれていることに感謝しています。しかし今回のことは今回だけの問題じゃないのです。我々が今回直面している問題は我々の生活の中では毎日一日足らずとも起きてる出来事なのです。今日が終われば終わる問題ではないのです。我々の戦いに共感してくれることは感謝しますが、そのことを理解していただき全面的に末永く協力してくれる方々のみ参加していただくことを希望しています。
https://www.instagram.com/p/CA6OBHQHI15/
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もっともだ。George Floydを殺した警官が裁判になった!REVOLTよかったね、バイバイ!で終わる話じゃないw そんな思い付きで参加されても邪魔になるだけだから最初から関わんないでね、ってなる。
とにかくヒップホップの本場は今業界のほとんどを占める黒人の権利を社会に見直させることに文字通り命をかけている。
ところがですよ?
その翌日なんだがすっげーツイート見ますた。
いろんなラッパーのSNS見て正直ガッカリした。今の所K DUBとなみちえ以外、黒人差別と暴動の話に触れてる人いない。何がレベルミュージックだよ、差別意識と迫害の歴史も、今起きてるこの現状すらも興味ねえのかよ。ましてやバトルがうんたらとかどーでもいいわ、大阪なおみにマイク譲れ。
— (K)onfess (@shocktokk) June 1, 2020
日本では黒人の文化を取り入れた一般人どころか、”ラッパー”を名乗る人らが今回のことについて何も言及してない、だと??
日本ではラッパーって何をする職業なの?ただの早口合戦かよ?そうだとしたらこのツイート通りそいつらより大坂なおみのがヒップホップなのは間違いないな残念ながらw
ところで事の発端は無抵抗の黒人George Floydを白人警官が9分近くにわたり窒息させて殺害したこと。首に自分の膝を押さえつけ直接手をかけていたDerek Chauvinは数日遅れで逮捕されたものの、一緒に勤務に当たっていた同僚3人はまだ逮捕されていない。この3人は現場でChauvinがFloydに手をかけていた間ずっと見張り・手助けをしていたのだ。
というわけで市民を守るべき警官の今回の許しがたい犯罪行為にわたしも相当怒っているので、そんな気持ちを代弁してくれているヒップホップ業界からのコメントを紹介します。
まずはSnoop先生↓
>>> [訳注: 各地の暴動を受けて]やつらにとっては自分らの仲間の3人を逮捕するより国が焼け落ちる方がいいわけだ。
みんなそのことをよく考えたほうがいい。
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ヒップホップラジオ局の聡明辛口パーソナリティAngela Yee↓
>>> もし暴動の中の数少ない略奪行為が抗議内容全体に不信感を与えるということであれば、
数少ない残忍な警官による行為が与える影響はどうだろう?
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そんな中Floyd殺害の現場であるミネソタ州の州知事と話す機会を持ったJay-Zはショーン・カーターという本名つきの声明を出した(まぁ今はもうビジネスマンなんでよく出してるけど)↓
>>> ウォルツ州知事と真摯に話す機会を持った後、彼が正しい手続きでGeorge Floydの件に検事総長Keith Ellisonを任命したことに感謝している。
州知事は今日[2020年5月31日]早い時間このことに触れ、”痛みを抱えた父親であり黒人である人物”と対話したと伝えた。
その通り、自分は人間であり、父親であり、黒人であり、痛みを抱えている。しかしこれは自分だけではない。
そこで今同じ痛みを抱える国全体とともに、検事総長Ellisonが正しい認識を持ち、責任を持ってGeorge Floyd殺害事件に関しあらゆる法の限りを尽くして正当に起訴されることを呼びかけ見守りたいと思う。
それがまず第一歩になる。
自分には自分を抑圧迫害してこようとするあらゆる者より強い正義を持ち合わせていると確信している。
これからはこの国のすべての政治家、検察官、検事、警官に何物にも恐れることなく正しいことを行うよう要請していくつもりだ。
正しいこと、すなわち我々をまず痛みを持ち合わせている人間として、それから父として、兄弟として、姉妹として、母として見ること、それから自分自身を見つめることが必要だと広めていかなければいけない。
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声明のバックグラウンドがどれも黒地なのにも注目してほしい。みんな今まで無実のまま警察に殺された黒人たちの喪に服してるのだ。
ちなこのサイトでは主に訳したものだけを載せてこうと思ってたんだけど、色々思いが交錯してつい熱くなってまうな…w