子供の救命講習会 in 下甑
こんにちは、生きていく中で大勢の人の前で溺れる赤ちゃんのマネをする日がくるとは思っていなかった室原です。帰って娘に「パパ、なんで赤ちゃんのマネしてたの?」と10回以上聞かれ、「大人も赤ちゃんになりたくなる時があるんだよ」と答えています。(↓の写真が浴槽で溺れてる最中の室原)
ということで今回は、下甑で子供の救命について、勉強会をやってみたという報告です!
『住民向けの〇〇』なんてやったことすらなかったので、めちゃ緊張でした。4,5人集まってくれたらうれしいなと軽く思っていたのですが、どんどん人が増え始めたときは「なにやら大変なことをしてしまっているのでは・・」とか思っちゃいました(苦笑)
離島にいることはデメリットなのか
離島は本土と違って、小児科病院へのアクセスは悪いです。ですが、一番大事なのは小児科病院が近くにあることではなくて、身近にいる保護者達がまず適切な救命処置を行えることのはず。これは離島も本土も、子供も大人も関係ありません。
さらに今月手打診療所には、東京都立小児総合医療センターから離島研修に来てくれている王謙之先生という超強力大型助っ人が現れています。見た目は完全にエリートですが、実態は泥臭く、診療も懇切丁寧。すでに島内にファンを獲得している彼。この手を逃すはずはありません。
まずは院内勉強会から
最初は院内向けに勉強会をやってもらいました!(右端が王先生)
心肺蘇生が必要な子供が運ばれてきたときの対応を、診療所のセッティングに合わせてシュミレーションしてくれました!小児科医ならではの蘇生のコツなども踏まえて教えてくれ感謝!看護師さんも積極的に参加してくれ、これまでの手打診療所の歴史も教えてくれながら双方向の学びになる有意義な勉強会になりました!
そして、満を持して住民の元へ
『こんなに来ますか⁉』ってくらい来てくれました(笑) ほんとうれしかったです!告知や準備協力して下さった皆さん本当に感謝です!!
内容は、記事の冒頭の写真にある「子供が溺れて救急要請するまでの寸劇」から始まり、王先生の華麗なる講義、そしてグループに分かれての「心肺蘇生のやり方」「窒息の対応」「AEDの使い方」「小児科医・王へ何でも質問コーナー」、ここでは実際に体を動かして体にイメージを擦り込んでもらいました。最後に皆で王先生の「でも結局予防が一番大事だよ」という話を聞き終了!
その一環で、ボタン電池の実験。ボタン電池飲んだらヤバイは知ってましたが、ボタン電池をベーコンにおいて1時間後の衝撃写真‼‼焦げて穴がほげてます。。ここまでとは。。島内であったら秒で搬送を決意しました。
幼稚園からはおもちゃを貸してくれ、部屋の後ろにはなんちゃって託児所を用意。子供たちはそこで遊んだり、興味がある子はAEDなどを一緒に使ってみたり。自分の子供だけじゃなく、なんとなく皆で子供たちの面倒見てて、最後は参加してくれた皆さんが片付け手伝ってくれて。手作り感丸出しでしたが、ほっこりないい会になりました。参加してくださった皆さん本当にありがとうございました!
今回感じたのは、(手打診療所は小高い丘の上にあるので文字通り)自分たちが町に下りてこっちから距離を詰めることで住民にとって診療所が身近な存在になる。そうなると、住民の健康意識がより高くなる。ということでした。新発見!!まあ、自分も住民なんですが(笑) またやっていきたいですねー。
最後に協力してくれた消防の東さん、山下看護師夫婦、当日当番でこれなかった齋藤先生ありがとうございました!長くなりましたが、以上ー!楽しかったー!