離島総合診療医はどこまで成長できるのか@離島・へき地で未来の医療体験記
こんにちは!購入した古民家の畑で育てていた『バターナッツカボチャ』がついに収穫できました!6月に種まきして、8月に収穫!大小合わせて30個以上は獲れたのではないでしょうか!完全に嫁さんの所業です(笑)
室原の信用の無さから、最初に食べてもらった方からは『俺は毒見か!!』と言われたりもしましたが、美味しく食べて頂けたようでした(笑) 空き家の畑、広いしせっかくなのでいろいろな方と共同で出来たら楽しそうだなと思うこの頃です。
今回は室原の日々の葛藤を書かせてください!
室原は自称・総合診療医。そんな自分が日々の診療で一番大事にしていることというか、総合診療医に一番必要な力は『患者さんのニーズをきちんと満たす診療をすること』だと思っています。患者さんが困っていることを察知し、発言の裏にある本当の意図をくみ取るコミュニケーション能力を鍛える必要がありますし、幅広い疾患に対応できるように勉強する必要があります。
室原はとても強欲なので、「全てのニーズを満たしたい!」と息巻いている自分がいます(笑) 普段は内科全般に加え、外科・整形外科・皮膚科・小児科・耳鼻科・眼科などの診療を行っていますが診療範囲・質ともに全然ニーズを満たしきれていません。はたから見たら当然1人じゃ無理だろというのも分かるのですが、そこを諦めたら自分の成長が見込めないとも思うのでアホみたいに欲張って日々研鑽を積んでいます(笑)
そんな室原の「ニーズ満たしたい欲求」があるのですが、そこでいつも気を付けているのが『自分の欲求のために患者さんに不利益がでないようにする』ということ。ここの判断がとても難しいんです(笑)
手術が必要とか、緊急で専門的治療が必要な場合は1ミリも躊躇せずそっこー島外搬送です。あとは、最初から本土の専門医を受診したくて紹介状希望の場合も悩まず本土を紹介します。
逆に本土への受診を希望されている場合でも、手打診療所で診断や治療までできそうな場合はこちらに受診していただくことをお勧めしたりもします。実際、手打診療所で出来ない検査はほとんどないんです!あとは自分たちのスキルにかかってる!
悩むのは、「自分があと一歩勉強したら、この患者さんのニーズを満たせそう」というとき
この時は自分がレベルアップするチャンスである一方で、自分が診療する上で患者に不利益が無いように自制心との戦いです(笑) こういうときは、患者さんと正直に話をして納得してくれたら「次回までに調べてきます」と言って時間を頂くようにしています。その間は猛勉強(笑)
一方で、手打診療所は自分のレベルアップのために良い環境があって。所長はかつて救急医、さらに外科・乳腺外科の先生や透析・泌尿器科といった専門医の先生が定期的に診療応援に来て下さるのです!ここぞとばかりに相談し、一緒に診療していただき安全に自分のスキルアップができる環境があります!更に今年の上半期は月に1度、本土の病院に研修に行かせて頂くことができました!普段とは違う専門病院の診療にとても刺激を受けました!
そしてゆくゆくの自分の願いとしては、、、
『島だから・・』と必要な医療を諦めることが少なくなれば良いなと。
ご高齢になるとやはり本土の病院を受診することは大変で、行きたいけどいけないという状況も出てきます。でも『本土の病院を受診できない』=『質の高い医療を受けられない』は嫌だなと。手術など専門性の高いものは難しいですが、知識のアップデートや薬の使い方、痛みへのアプローチなど自分の努力で島の医療の質を上げることはまだまだ可能だと思っています。その結果、島で生活することで医療を諦めることが減ればいいなと。
ということで、これからも患者さんに迷惑をかけずに自分のスキルアップをしていこうという勝手に決意表明でした!すみません、頑張ります!!