離島で島の方の「楽しみ」を生み出す挑戦@離島・へき地で未来の医療体験記
こんにちは!1日働いた後、夕方に娘ときれいな海を見ながら唐辛子を収穫することに幸せを感じている室原です!
#「唐辛子取るの大変だね」と言うと、娘は「お米だけでも大変なのに、分かっててやったのパパなんだからちゃんとしなきゃだめだよ!」だって
#無駄に厳しい
今回は、やっと自分がやりたかったことが1つ叶ったのでその報告をさせてください!個人的にめちゃくちゃ嬉しくて、1つの方向性が見えた気がしたんです!
改めまして、室原は「その人がその人の望むように生きるサポートをする」ことを理念に掲げて医療活動を行っています。
人生の主役はあくまで目の前の「あなた」であって、「あなた」が望まないなら科学的に正しいとされる医療には意味はない。もちろん心の変化も考えながら、医師としてタイミングをみて根回しをして適切な情報を伝え勧めたりはするけど、その選択を受け入れられなくても見放したりは絶対しない。「これはあなたの人生なのでいいですよ(笑)」といって、「あなた」が望む方針に合わせて、ベストと思われる生き方を相談して決める。
そんなことを大切に医療をやっています。そして「あなた」の人生を長い目で見ていくと、まさに地域包括ケアでいう「保健」「医療」「福祉」に行き当たりました。
※ざっくりと
「保健」=健診などの予防、病気になる前のアプローチ
「医療」=診療所などで行う診療、病気になった時のアプロ―チ
「福祉」=家や施設での介護、病気になった後のアプロ―チ
なイメージ!
地域包括ケアってよくできてるなって、医者始めて8年目くらいで初めて気が付き驚きましたが(遅!)、甑島で診療を続けていくと「保健」「医療」「福祉」だけでは人は十分に幸せな人生を送れない気がしてきたんです。もう1つ必要だなと感じたのが「楽しみ」でした。「保健」「医療」「福祉」だけでは、その人の健康を守れても人生の幸福は守れない。
「保健」「医療」「福祉」に加えて「楽しみ」が揃ってこそ、幸せに生きていけるんじゃないかと思うようになったんです。
そんなことがあって、島のおじいちゃんおばあちゃんが昔を懐かしんでくれたらいいなと「お米作り」を始め、家から出る機会が少ないならばと生活支援「御用聞き」を始めて家のお手伝いに出かけて話をする機会を作るようになりました!
そんな事を始めて半年ほどたったのですが、個人的にはあまり手応えを感じられず悶々としていたんです。。そこで思い切って御用聞きの利用者の方に聞いてみたんです!
「あなたは何があれば今の生活が楽しくなりますか?」って。
そしたら「一回でいいから完成した甑大橋を見に行きたい!」と言われたんです!
「ほお~なるほど~~~そうきましたか~~~~!!!」な感想w 甑大橋は完成まで10年ほどかかり、2年前にやっと開通した橋です。この方の自宅からは車で40分ほど。この橋が架かったときにはその方は家からあまり出れなくなっていたので見に行けてなかったんだそう。
そんなこんなで生活支援『御用聞き』を活用して行ってきたんです!これがとてもよかった!!我が家のハイエースを持ち出し、介助などに不安がある室原のために離島の看護師さんにも手伝ってもらって!長女は杖持ちとして幼稚園を休んで参加!
行けるトイレは事前にチェック!下甑観光案内所で車いすをレンタルし、鳥ノ巣山展望所→甑大橋→かのこ寿司→帰宅の合計4時間コース!大好きだったお寿司も数年ぶりに食べられたと!
「疲れてないかな?」とか心配しながらも、後日伺った時も本人はそれほど疲れていなかったとのことでひと安心!
「本当に楽しかった!もういつ死んでもいいわ!ははは!」と豪快に言ってくれて、『「楽しみ」を作る事が出来たんだ!』とやっと実感することが出来ました!
僕たちが住む島は観光地でもあり、住民は「島民」にもなれるし「観光客」にもなれるんだと改めて実感!
改善点も見つかったので適宜修正しながらですが、同じように「〇〇をしたい!」という方やその周りの方、また『自分も一緒に「楽しみ」を作りたい!』という方がいらっしゃれば、一声かけてくれたら嬉しいです!!事前に見積もりを作成して、明朗会計にしていますので予算も相談可能です!
こんな素敵な時間を増やしていきたいな~と思い書かせてもらいました!ゴールは遠いですが、まだまだ頑張ります!以上です!