For resolute journey. 終演
こちらでは、お久しぶりです。あけましておめでとうございます。
さて、『For resolute journey. ~歩みの果てが指し示すばしょ。~』3日間6公演、無事に終演致しました。ご来場くださった皆様、本当にありがとうございました。正直、こんなに早く次の舞台に立つことになるとは思っていなかったのでビックリでした。
今回、初めて“主演”という立場を頂きました。それだけでもどきどきだったのですが、「ボク」という年齢・性別・名前さえ不詳という特殊な役柄。独特のファンタジーな世界観。芝居×朗読という私にとって新しいジャンル。マルチエンディングという作風。新しいこと尽くしで挑戦でしかありませんでした。
作品や公演への感想はお客様のものなので、どう受け取って頂いても自由です、と思っています。それを踏まえても、今回は特に好みの分かれるものであっただろうなと。
なので、作品へのあれやこれやは特に書きません。書くのは自分自身の感想だけで。
今回とにかく痛感したのは身体のコントロールが利かないことですね。理想があっても、自身の力量不足でギャップが埋められない。身体の使い方に関しては一朝一夕でどうなるものでもないのですが、本当に悔しかった。立ち居振舞いや所作。板の上で、姿さえも見られるからこそ、本当は拘りたかったのです。今の私での精一杯は勿論お届けしたつもりですが、向き合っていかねばならない課題だと改めて実感しました。あ、誰に何を言われたわけでもないです。自分自身がどうにかしたいと思っただけなのですが。
それから、声。今回はまったくもって初めての音を使いました。感情の揺れや繊細なニュアンス。それをどうにか、どうしても、形にしたくてしたくて。もがいてもがいて、本番を迎えました。言い方、ではなく、中身でお芝居をしたくて、だけど、演出的にもどうしても必要な要素で。正直、大変でした。
そんな色々があった「ボク」ですが、それゆえに、自分の中の新しいものを見つけることにも繋がった、大切な役となりました。
そして、この先もしかしたらネタバレに繋がる部分があるかもしれませんが、キャラについて。
今回任せていただいた「ボク」という役。この子、別にメンタル弱くないんですよ。動じにくいタイプの子です。傭兵上がりだし、旅人をしてるくらいですから。腕っぷしに自信あるし、初対面だったり、割りとどんなタイプの人ともコミュニケーションが取れる程度の社交性はあります。思考力や観察力もそこそこあって、どちらかと言えば大人びている。
ただし、“大人びている”だけなので、勿論子供染みたところもあります。特に連れのエルちゃん、フィーちゃんと居るときはそうですね。フィーちゃんに至っては幼馴染みの括りなので顕著です。守るべき人たちではありながら、彼女たちは気の置けない仲なので。
それから、商人のデュロムさん。彼は、「ボク」の友人であり、実は頼れる大人(と無意識ながら思って認めている相手)なので、粗雑な扱いをすることで甘えています。それをしても許される間柄だと理解しているので。
そういった所謂身内と、以外とのその距離感は、大事に演じていたつもりです。この辺りは当たり前のことではあるものの、表現しようと思うと意外に難しいよなと毎度思います。
で、まあ、トラウマ的なものを抱えていたりもするわけですが、そこは置いておいて。
この「ボク」には、ティエラという分かりやすく敵っぽい相手が居るわけですが、別に倒したいわけでも殺したいわけでもなくて。邪魔してくるから理由を知りたいし、行動が過ぎるから荒っぽくても止めたい。ただ戦闘になったとき、“死ぬつもりないけど死んでも仕方ない”と思ってるんですよ、ボク。トラウマ由来なとこ。ティエラも、理由はまったく違いますが、根幹似た思考回路だと(勝手に)思ってます。ほら、鏡。
そういうところって、ある意味、とても人らしいなぁって思ってました。実は。
気の置けない仲の相手が居るくせに頼るのは究極に下手とか、一人で抱え込むタイプとか、そのわりには他人のことは放って置けないとか、ね。
ちょっとでも、私はキミに近づけたかなぁ。
個性豊かで温かな14人の共演者にも本当に感謝です。まいまい、ことみん、姫さん、ゆっこちゃん、ざわっち、くぼっち、もっち、さくらん、敬ちゃん、ハジくん、きーさん、かとさん、和くん、むっちゃん!
全員と初対面のなか、座長という立場を頂いてしまい、本当は怖々してました。だけど、みんな優しくて、良くも悪くもマイペースで(笑)。1ヶ月半ご一緒できて良かったです。着いてきてくれて、なんて言えるほどのことはしていませんので、一緒に頑張ってくれてありがとう。「主役がほなみんだから頑張ろうって思ったんだよ」って言って貰えて嬉しかったです。
それから、今回の作演のキョンさんこと谷さん。ラジオ収録で2回くらいしか会っていないにも関わらず、出演のお誘いを頂いて、主演を任せて頂いて、本当にありがとうございました。お世話になりました。
舞台監督の下條さん、小夜さん始め受付・制作に携わってくださった皆様、太田さん始め照明スタッフの皆様、五十嵐さん始め音響スタッフの皆様。
そして、応援してくださった皆様、支えてくださった皆様、ご来場くださった皆様。
すべての方へ、改めて、感謝申し上げます。本当に本当にありがとうございました。
ひとつ終わっても、旅はどこまでも続くので。
これからも、どうぞよろしくお願い致します。次は舞台は5月!……かな?笑
またお会いしましょうね!
2020.2.18 穂南綾音
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