もしもの話 day1

0:15 『また明日ね、おやすみ』


12:27 なんてことない、いつも通り1日を締めくくる連絡が来てから12時間が経過した。付き合ってから日が浅いわけでもないので、そんなに頻繁に連絡を取っているかと言われるとそんなことはない。ただ、日中帰ってこないことは予定によってはあるが、朝一番の「おはよう」が届かないことは珍しい。
まぁ今朝はきっと寝坊して忙しかったんだろうな、なんて軽く考えながら昼食を済ませてから自分もアルバイトに行くことにした。

12:55 電車の中で携帯を開く。用事もないのに携帯をチェックするマメなタイプではないけれど、返ってこないと意識すると急に気になるもんだ。でも、まだ自分からの「おはよう」には既読がない。

17:00 アルバイトの休憩時間は短い。なんで仕事の時間はあんなに長く感じるのに、休憩時間の体感は短いんだろう。永遠の謎だ。連絡なし、既読なし。

23:14 仕事が終わり帰る電車では、たまたま座れたので思わず寝てしまった。最寄り駅で慌てて降りた時に携帯を開いたが、通知は何も届いてない。
流石に1日返ってこないのはおかしい。
何か自分の言動に怒っているのだろうか。一応「何か怒ってる?ごめん」と、送ってみた。きっと「なんでわかんないの」とかいう文から始まる怒りの長文がくるだろう、と面倒に思いながらも返事を期待しているうちに寝てしまった。


7:14 学校がある日用にかけていたアラームに起こされた。今日は休みなのに消し忘れた自分を恨みながら、二度寝を試みるが眠れない。仕方ないので、インスタとついったを一通りみようと思って二つ開く。そこで、そういえば連絡の返事を確認していなかったと気づいて、緑のアイコンのアプリを開く。でも、開く前から連絡が来ていないことは明らかだ。アイコンの左上にはなんの数字もない。はぁ、こりゃ相当怒ってるな、と呆れながら最近の自分は何をしてしまったのか心当たりを思い出しながら一応トーク画面を開く。
あれ、既読にすらなっていない。

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