狂った方位磁針の治し方
※これはテスト勉強で気が滅入っている大学生が深夜3時に書き始めました。
突然ですが、私は本田康祐くんが大好きです。
そしてOWVが大好きです。
私がOWVに出逢ったのは高校1年生の冬でした。
度々話しているのですが、私はYouTubeでたまたま流れてきた本田くんのご尊顔に一目惚れしてOWVを好きになりました。
日プという存在を介さずにOWVに出逢えたことは私のちょっとした自慢です。
本田康祐くん及びOWVに出逢ったとき、私は満足のいく高校生活が送れていないことと某イケメンラップコンテンツを推すことにたいへん疲弊し、心がずっしりと落ち込んでいました。
何を楽しみに日々を過ごすのか。
何のために自らを奮わせるのか。
目標や基準無く自律できるほど出来た人間ではないので、私はただただ漠然とした不安を抱えつつ流れに身を任せていました。
そんなときに出逢ったのがOWVというわけです。
4人が放つ目が眩むほどの光に一瞬で心を奪われました。
太陽の光を求め体を捻る向日葵のように、あるいは月明かりを目安に空を飛ぶ火取虫のように、OWVを私の指針にして日々を過ごすようになりました。
私の高校生活はOWVと共にありました。
本田くんのうちわを眺めながらオンライン授業を受け、
お話し会のネタを友達と部活中に考え、
修学旅行のルートをお話し会で本田くんに相談し、
模試で朝早いときもOWVのスープポットで乗り切り、
ライブに行くために試験勉強を死ぬ気で頑張りました。
卒業式で胸ポケットに本田くんのアクスタを入れっぱなしにしてしまったことに式中気づき、めちゃくちゃ焦ったのはいい思い出です。
そんな私も大学生になり、忙しいけど楽しい毎日を送っていました。
バイトを始め、自由になるお金が増えたため行動できる範囲も広がり、とても充実している日々です。
そしてOWVを指針に置いてそろそろ3年になるという頃。
はじめて身内の不幸を経験しました。
それはあまりにも突発的で、私にはあまりにも衝撃的なことでした。
方位磁針というものがあります。
常に針が北と南を示し、人々が迷わないように、迷っても正しい方向へ進めるようにするための道具です。
しかし、強い磁石などと一緒に置いたりすると針が狂ってしまうことがあります。
そして、一度狂ってしまった方位磁針を元の正常な状態に戻そうと思っても、なかなか難しいものです。
私の方位磁針はあのとき完全に狂ってしまいました。
身内の不幸という強すぎる影響に、針がぐるぐるしてしまって、何がなんだか、まったくわかりませんでした。
毎夜なかなか眠れず、些細なことで父と口論し、理不尽なことで母に泣きつきました。
24時間のうち、泣いている時間の方が長かったような気がします。
正邪も天地も判断がつかず、子供のように泣き続け、歪なリズムで生活していたため肌も心もボロボロでした。
眠れたときには、ショッピングモールで誰かと繋いでいた手を離してしまいポツリと取り残されてしまった4歳頃の夢を見ました。
そのとき私の手元にはとあるチケットがありました。
本田康祐くんが主演の舞台『A Brilliant Christmas』のチケットです。
正直、そのときはあまり行く気になりませんでした。せっかくの舞台を心から楽しめないような気がしていたからです。
でも主演だし...もうお金払ってるし...ちょっと良い席だし...と誰に言っているのかもわからない言い訳じみたことを心の中で唱えながら会場に向かったのを覚えています。
前言大撤回、めちゃくちゃ楽しめました。
舞台の間はその内容のことだけを考えられるのでもちろんのこと、エントランスから会場内アナウンスまで世界観が作り込まれており、100%どころか2億%で楽しむことができました。
本田くんもとい東条一輝くんのくるくる変わる表情や歌声、大きな心の成長、そして深い愛が、幅11.5m×奥行5.5m×高さ0.95mのステージいっぱいに詰まっている舞台でした。
ボロボロの心に、優しくてあたたかいものがフッと入り込みました。
いつの間にか私は笑っていました。
泣きながら笑っていました。
半年以上経った今でも、亡くなった身内のことを思い出すと涙が出ます。
だけどもうあの夜ように泣きじゃくって眠れないなんてことはなくなりました。
OWVが、ボロボロで穴だらけだった心をゆっくりと時間をかけて包み治してくれました。
狂った方位磁針は二度と戻らないのでしょうか。
そんなことは決してありません。
ではその方法は?
強い磁石で針をなぞってやるんです。
そうすると針の中で狂った電子が正しい方向に流れ始め、元に戻ります。
しかし、一度でも狂った方位磁針は水平には戻らないそうです。
OWVに、本田康祐くんに出逢って、「私」という存在は形作られたように思います。
もしかしたら息の吸い方すらも教わったかもと思います。
私という人間の根元にはOWVがいます。
あの冬に出逢えていなかったら、まだ漠然とした不安を抱えたままぼんやりしていたでしょう。
OWVを通して色々なことを見て、知って、感じました。
それは決して甘くて優しいものばかりではなかったけど、それでいいのです。
それがいいのです。
二度と水平にはならない方位磁針でさえ愛せるような人生をつくってくれた彼らへの多大なる感謝と共に4年間歩んできました。
この4年で私は「私」になったのです。
話が大きくなりすぎました。まとまりもないですね。
いつかOWVにこの感謝を伝えたいような気がします。
私の人生をつくってくれてありがとう、と。
だけどこんなことを直接伝えたら、あの底抜けに優しい人たちは多分困ってしまうだろうから、ここに書き留めておくことにします。
読んでくれた方と私だけの秘密です。
もうじき夜が明けます。
テスト勉強はあんまり進まなかったけど、いい夢が見れそうです。
よくドラマや小説で『人生を狂わせる』という表現を聞きます。一般的にはあまり良くない意味で使われることが多い表現ですね。
では、その反対の表現は何でしょうか?
私は『人生をつくる』だと思っています。
「俺の人生を狂わせやがって!」の反対は「私の人生をつくってくれてありがとう」な気がしてならないのです。