有効数字は体で覚える
有効数字…
有効数字について習ったのは、いつだっただろう…
たしか中学の数学の授業だっただろうか。
とにかく
ぜんっぜん意味がわからなかった
という印象だけが残っている。
いや、わかりますよ? そりゃ
6.1527…
とか数字があって、これのどのケタまでが信頼できる数字なのか?って話でしょ?
6.15 の “5” 以下は信頼できないなら、
“5” で四捨五入して
6.2 にしちゃえっていう。
ていうかむしろ 6.2 にするべきっていう。
でも、じゃあどのケタまで信頼するのかを誰がどうやって決めるわけ?っていうのが、僕は全然わからなくて…
周りの友達も全然わからなくて…
先生も苦笑しながら「そりゃ分からないよね…」みたいな…
なんなんだ、この授業は??
って思いましたよ、ええ
でも、自分で実験やるようになったら、一発で分かる。
例えば血球計算盤で細胞を数える時。
よくあるタイプの血球計算盤は、1 mm x 1 mm のマス目が4つある。
その4ヶ所のマス目の内側に収まってる細胞を数えていくと、その個数が例えば、
162
171
155
167
って感じになるわけ。
これの平均を計算すると、163.75。
これに10の4乗を掛けて、
「細胞密度は、1.6375 x 10の6乗 cells/ml です!」
とか言う気になるか?って話だよね。
162, 171, 155, 167
っていう数字の並びを見れば、
「こりゃどう見ても、一番下のケタは全然信頼できないな…」
「下から2番目のケタですら、あやしい」
と、誰でも思う。
だから、
「1.6 x 10の6乗 cells/ml ぐらいですね。」
程度に言っておこうかな、という感覚になる。
つまり、この場合、”1.6” の “6” のケタまでが有効数字というわけだ。
有効数字の感覚は、こうやって体で覚えるもんだと思う。