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周囲のノリに合わせることができないのは、バウンダリーを知らないせいなのかも
「目の前でいじめが起こっているのに、止めることができない」
「笑えないノリに合わせなければいけない雰囲気が漂っている」
子ども時代の私は、こうした状況に出くわすことが多くモヤモヤしていました。そして、大人になった今でもその状況に陥ってしまうことがあります。
本当は何か行動し言いたいこともあったのに、なぜできなかったのか。それは、私自身が自分の心を守るための境界線「バウンダリー」が引けていなかったからかも知れません。
今日は、そんなことを考えてみたいと思います。
大人に自分の心を侵害されることについて
「その場のノリに合わせること」がすごく苦手です。それは今始まったことではないのですが、子どもの頃は、なんとなく流れに合わせてしまい心がざわつきモヤモヤとしていたように思います。
そうしたモヤモヤを、家の中でも感じることは多々ありました。例えば「学校に行きたくない私」に対し、親は「行きなさい、それがあなたのためになる」「あなたのことを考えて言っているんだよ」と言ったような親子間のやり取りは頻繁にありました。学校に行きたくないのにはそれなりの理由がったのですが、大人が言うことは全て正解に思えてしまっていたあの頃。自分の気持ちを押し潰してしまうことは幾度もありました。気持ちを押し潰すということはとても苦しいのです。
苦しかった経験は成仏しないと、後悔が残ります。それに気がついたのは大人になってからです。
大人になってから出会ったEQという考え方
昨今、EQという言葉を多く聞くようになりました。EQとは、Emotional Intelligence Quotientの略で、心の知能指数を測る指標のことです。これは、感情をコントロールできる能力を指します。EQが高い人は自分の感情や他者の感情を理解し調整する能力に優れているとされ、トラブルがあっても動じることなく冷静で落ち着きがあるという特徴を持っているそう。素敵ですよね。
近藤弥生子さんの著書「心を守りチーム力を高める EQリーダーシップ」の中には、こんな一文もあります
自分のモチベーションが低いことを、他人のせいにしない。 自己と他者の間に心理的な境界線『バウンダリー(Boundary)』を引くことができている。
それらを踏まえて振り返ってみると、私が他者との関わり合いの中で感じていたモヤモヤは、バウンダリーが引けていなかったことで生じていたのだと気づきました。
例えどんなに親しい関係だったとしても、嫌なことは嫌だし考え方の違いというものは必ずあって踏み越えてほしくない線は絶対に存在する。
私自身がバウンダリーの存在を知らずにいた子どもだったんです。そして、そのまま大人となり、あまりにも長いあいだ自他の境界線を曖昧にし、バウンダリーが引けずにいた。それによって、自分を守る術を知らず不用意に傷つき、ときに他者も傷つけたことでしょう。
子どもたちへ伝えるバウンダリー「大人の役目」とは
こうして長いあいだ、バウンダリーを知らずに人格形成されてきた私ですが、今を生きる子どもたちにはなるべく早くバウンダリーの存在を知ってほしいと感じています。子どもというのは大人に比べ選択肢が少ない社会の中で生きていて、だからこそ悪気なく親や教師によってバウンダリーを侵されるケースもある。
私自身がそうで、自他の境界線が引かれていない状態が長く「自分自身がいかに守られていなかったのか」という悲しい現実と向き合うこととなりました。すごく苦しい現実ではありましたが、一方で「バウンダリーは生まれながらに備わっているものではない」と気づくこともできました。
だからこそ、子どもたちにとってのバウンダリーは、大人と共に育むとともに明確に示して気づきを与える必要があり、それが大人の役目だと強く感じています。
で、私はどう思うのか
大人は子どもに対し「味方」であろうとします。それもすごく意味のあることだと思います。けれどまずは、バウンダリーの侵害を犯さずにいて「私はあなたの敵でない」を示していくことが何よりも大切なのかも知れない、そんなふうに感じています。
皆さんは、どのように感じていますか?
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