キャリアカウンセラーの読書記録No.2
「キャリア開発と統合的ライフプランニング」 サニー・S・ハンセン著
【キャリアデベロップメントの新しい考え方】
1980年代の初期に、大きなパラダイムの変換が各分野で起こりました。 その変化の元になったのは、 物理学で量子力学が発展してきたことです。
従来のニュートン力学が提唱していた、論理的、合理的、競争的、断片的、客観的に物事を解釈するという方法論ではなく、 量子を研究する中で分かってきた、主観的、 育成的、協同的、つながりのある世界観が明らかになりました。
そういう考え方が各分野に影響をもたらしました。 例えば、医学、経済学、組織のあり方、仕事の定義などにも新しい考え方の変化が起こってきました。
そういう考え方を踏まえて、ハンセンはキャリアとライフプランニングの考え方も 新しいものに変えるべきであると考えました。 そして一冊の本にまとめられたということです。
【なぜ、アメリカの人が書いた本を今日本で取り上げるのか?】
この本が書かれたのは1997年です。 日本に入ってきたのが2013年です。 そして今は2022年です。 この本は今から25年前に書かれました。 日本はアメリカよりも20年遅れていると言われています。
ですから、この本に書かれているキャリアの課題は、今の日本の課題でもあります。 この本に書かれている内容が、今の日本人のキャリアに対する考え方に役に立つのではないかと思い取り上げることにしました。