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SCARLET NEXUS(ゲーム)考察

スカーレットネクサス。
どこにもないから自分で考察するしかなかった。
両ルートともプレイしたが、基本的にカサネ主観で考察している。
ユイトは時間跳躍を行わないので。

まず、起きたことを年表形式にしてまとめる。
根拠はゲーム中に実際発生している(カサネorユイトが主観で確認している)事象、および公式サイトのプロフィール。
根拠がないものは先頭に[?]をつける。




*年表*

・約3000年前
地球が人類の住める星でなくなる
地球人が月へ移民する

・約2000年前
獣粒子が月に降り立つ
月の移民団が地球へ降り立つ
月が断絶の帯を地球へ押し付ける
カレンによるヤクモ・スメラギの暗殺
カレン、ヤクモ・スメラギに成り代わる。
※以後はこのカレンを「ヤクモカレン」と呼称する
[?]ヤクモカレン、コールドスリープ開始

・約1000年前
トゲツが月の移民計画を阻止する、歴史修正計画を開始

・38年前
ゲンマが怪異討伐軍に入隊する

・[?]34年前
カサネ誕生

・29年前
[?]ワカナがトゲツを出奔
[?]カサネ、コールドスリープ開始
[?]キョウカがワカナの見張りとしてスオウに潜入
アラシ、キョウカが怪伐軍に入隊
※キョウカの入隊年を根拠にワカナの出奔を29年前とした

・27年前
カレン、フブキ、アリスが怪伐軍に入隊

・[?]27年前~25年前
アリスが獣粒子に触れ怪異化する
※いつ発生したのかは不明だが、考察に影響しないためとりあえずここに置く

・25年前
セトが怪伐軍に入隊
カイト・スメラギ誕生

・22年前
ルカが怪伐軍に入隊

・21年前
コダマが怪伐軍に入隊

・16年前
ユイト・スメラギ誕生
ナオミ・ランドール誕生

・14年前
シデンが怪伐軍に入隊

・12年前
ツグミ、カゲロウが怪伐軍に入隊

・11年前
ワカナが未来のベイブからデータ転送を受ける
ワカナが記憶保護装置(耳飾り)を完成させる
未来のカサネが時間跳躍でやってくる
カサネがユイトを救出し、耳飾りを付ける/ユイトが超脳力に目覚める
ワカナがベイブに脳を提供して死亡する
[?]カサネがコールドスリープから目覚める/ランドール家の養女となる

・10年前
フレイザー兄妹が怪伐軍に入隊

・新暦2020年
ユイト、ナギ、ハナビ、カサネ、ナオミが怪異討伐軍に入隊
シデンがキョウカ隊に異動
ナオミが獣粒子弾に撃たれ、怪異化
アンプル入りバッキィちゃんをカサネユイトが持つ
ニューヒムカ政府によりナギ洗脳
ナギによるセト殺害
カサネ、ユイトの超脳力共鳴によりクナドゲートが開く

・クナドゲート出現後
カサネ、ユイトがクロノスターミナルでヤクモ暗殺の出来事を目視する
カサネが50年後へ時間跳躍する/ユイトは元の時間へ戻る
※ここで歴史分岐が発生

・新歴2070年(歴史A:50年間カサネがいない歴史)
死亡したフブキを抱いたカレンが現れる
カレンがカサネの超脳力をブレインイーターでコピーする/時間跳躍する
ユイト(50年後)とカサネが邂逅する
ユイト(50年後)からカサネへ、ユイト討伐の依頼
ユイト(50年後)の自殺により、カサネがレッドストリングスを発動させて新歴2020年へ時間跳躍する
カサネ、キョウカ、アラシ、シデン、カレンの5名が歴史Aから歴史Bへ移行

・新歴2020年(歴史B:カサネがいる歴史)
カレンの誘導によりカサネ隊が行動する
ナギ死亡
ナオミ、アリス死亡
アラハバキでカレンがカサネの超脳力をコピーする
カレンがアラハバキによってユイトの超脳力を強制発動させ、レッドストリングス共鳴によって時間跳躍する
ユイトが記憶と自我を喪失する/みんなの手により記憶と自我を取り戻す
ベイブが11年前のワカナにデータを転送する
ベイブが停止する
カサネが11年前に時間跳躍をする/ワカナを連れて戻ってくる
カサネ、ユイトにより"時間のもつれ"を解いていく
ワカナが11年前の"もつれ"を解き、死亡する

・スメラギ稜にて
カレンがヤクモカレンを目覚めさせる
カレンとヤクモカレンが融合する
カサネ、ユイトによりカレンを調伏する
カレンが最後の”もつれ”を解き、歴史から消える
SASで繋がっていた主要メンバーたちが歴史Bから歴史Cへ移行

新歴2020年(歴史C:アリス生存の歴史)
カゲロウ、服役へ
カレンの(名無しの)墓標が作られている
カサネらは月へ、ユイトらは地球でそれぞれの道を歩み始める


さて、以上が年表になります。
歴史分岐とは、「時間跳躍によって発生する異なった歴史の発生」を定義した言葉です。
時間跳躍者の主観において分岐しているため、作中ではガンガン跳んでるカサネ編の主観で3つの歴史が確認できます。
ここでいう”歴史”は、他の作品では例えば世界線とか、カケラとか、そういう言い方をされているものです。
それぞれの歴史は以下の特徴を持っています。
歴史A:クナドゲート出現以後、カサネが不在/アリスは死亡する
歴史B:クナドゲート出現以後もカサネが存在/アリスは死亡する
歴史C:アリスは生存しているが、カレンが存在しない

scarletNexus考察_1

作中、カサネが時間跳躍したのは「50年後」「11年前」の2回です(クロノスターミナルは除く)
一方で、カレンはカサネの主観においても、「50年後のスオウで」「アラハバキで」「クナド高速で」の3回時間跳躍をしており、さらにスメラギ稜におけるカレンのブレインフィールドで見た記憶によると、もっと多い回数を時間跳躍してアリス救出のために奔走していたことが分かります。
つまり、カレン視点でも歴史分岐が起きている可能性はあります。
しかしそれは時間跳躍する主観以外には感知できないことなので、考えないことにします。というかおそらくカレンの時間跳躍では歴史が変わっていない。

*時間跳躍のルール*

・時間跳躍を始めるのにクナドゲートが必要。
11年前にカサネが行って戻ってくる時だけはクナドゲートがなかったが、ユイトたちとSASが繋がっていたからと思われる。

・時間跳躍をした後、史実に齟齬が発生すると歴史分岐が発生する(と思われている)
ワカナやヤクモカレンが回避しようとしたのはこれ。下手な分岐を作ると現状が損なわれてしまう、と思われている。

・歴史は時間跳躍でしか分岐せず、齟齬は収束する
アリスやナオミは必ず怪異化し、後に死亡する……など、必ず起きる事件は時が前後しても発生しているようで、カレンが長くタイムリープする原因となった。

・同一人物が存在する時間に跳躍してくると、同一人物との融合が発生する
カレンがどれだけ時間跳躍しても歴史を改変できなかった原因はおそらくこれ。あくまで「歴史の再演」にしかなっておらず、何度繰り返してもタイムリープにしかならない。
これを避けるためにカレンは「別人」になる必要性を見出したのではないか?
コールドスリープしている間は脳停止=死亡していると判定されるからか、融合が発生しないもよう。カサネの2度の跳躍はどちらも、カサネがいない/コールドスリープしている、と捉えられる。

これらの理論から考えると、
時間跳躍に必要なクナドゲートは必ず出現
→クナドゲートはカサネがセトの死亡を目撃したから出現した
→セトはナギが洗脳されていたから死亡した
→ナギはナオミが怪異化したのを目撃したから洗脳された
→獣粒子の研究はアリスの怪異化がトリガー
と、大体の出来事は数珠繋ぎになっており、過去は変えられないことがわかる。
変えられるのは未来だけであり、未来を変えるために過去を使う場合はワカナのように歴史の収束に合わせる必要があるのだろう。

*細かい謎解き*

・ユイトはどうしてあんなにバッキィちゃんが好きなの?
命の恩人であるカサネが腰にぶら下げていたから。
でもそのバッキィちゃんは未来のユイトが渡した物であり、
鶏が先か卵が先か……となっている。
50年後のユイトも腰にぶら下げていた。
これは歴史Aのハナビは報われていないな……

・50年後のカレンとフブキ、若くない?
矮化剤が効いているとすると、入隊から数えても80年ほど矮化剤が効いていることになる。
セイランのとあるモブは50年、ゲンマは38年で「最近効き目が……」と言っているので、個人差はあるが大体40~50年程度で矮化剤の効き目が切れて退役になるのだろう(退役後の末路はユイト編のゲンマ絆エピソードで)
「若く見えたのは3Dモデルの都合で、本当は老けていたよ説」もあるが、
流石にアラシが気付くはず。
2020年以後に矮化剤の性能が上がったのかも。

・カサネはどうしてセトが好きだったのか?
特に理由なかったと思う。ランドール家時代の話もあんまり描写がないため、前向きになるまでのカサネのパーソナリティは謎が多い。
アニメで補完が増えそうで楽しみにしている。
ただ、カサネがセトを好きでない場合(死に感情が大きく揺れないため)クナドゲートが開かない。カサネは必ずセトを好きになるしセトは必ず死ぬ

・アリスの超脳力はなんだったのか?
獣粒子の危険性を知らなかったのに、獣粒子が降ってくる直前にカレンを突き飛ばしていたことから、未来予知だったと考えることができる。
真実は定かではない。
//2021/11 追記
/アニメ版でアリスの超脳力が「物質生成」であることが判明した。
/能力関係なく、断絶の帯は視認できる物質のため突き飛ばしが可能だった。

・カレンはどうやってアリスを救ったのか?
カレンがいるからアリスが死亡する、という歴史の筋書きに感づいたから、最後の賭けとしてカレンの存在そのものを歴史から抹消するという方法を取ったと思われる。その方法については推測の域を出ないが、ルカが誕生しているため両親を引き合わせないといった形ではないはず。
出生前に時間跳躍してカレン誕生の邪魔をする→時間のもつれを解く
→ヤクモスメラギ暗殺の時代へ跳躍し、時間のもつれを解きながらヤクモスメラギ暗殺・成り代わりを行い、その時代に死亡する
こうすると「カレン・トラヴァース」はいないが「ヤクモ・スメラギ」だった人物は存在するので、”カレンの存在抹消を行った人物が存在しない”というパラドックスを回避しながらカレンの存在抹消が可能になる。
まあこの説だとカレンがクナドゲートのない時代から時間跳躍をしているので自説に矛盾しているんだけれど。

*スメラギ稜地下に2人いたカレン、
       どこから来たのか問題*

作中最大の謎といえる。
これが難しくて1か月近く悶々としていた。

まず大前提としてカレンの時間跳躍には謎が多く、推論に推論を重ねたこじつけになってしまうことをご理解頂きたい。

カレンがカサネの目の前で時間跳躍したのは「50年後のスオウ」「アラハバキ」「クナド高速」と、あとはカレンの記憶にある「アリス死亡直後のミヅハ川」が作中で描写されている。
行先は基本的に不明だが、「ヤクモ・スメラギ暗殺」のために1回は2000年前に跳んでいることが分かる。

では、カレンの時間跳躍について、動機の面から推理していく。
カレンの時間跳躍は「アリスを救うこと」が目的であり、それ以外にはない。アリスの怪異化を防ごうとし、怪異化してしまっても元に戻す方法を探すが、死亡してしまった段階で見切りをつけて過去へ戻ってしまうことが作中の描写から分かる。
そうするとおかしいのは歴史A-新暦2070年のカレンである。
おそらく2020年に怪異アリスは死亡することが決まっているため、以後50年間も留まっているのはおかしい。
逆説的に、この時点のカレンは時間跳躍脳力を持っていないことになる。
それゆえ、「どうして今なんだ? お前がもっと早く辿り着いていれば、怪異化した人間を治療する術が見つけられたかもしれないのに
という台詞が出たのだろう。貴重な「何も知らない1周目カレン」である。
台詞的には歴史Aでは2020年より後にアリスが死んだのかもしれないが。

歴史Aから最初の時間跳躍を行ったカレンは、どこへ跳んだのか?
カレンの時間跳躍は基本的に「タイムリープ」になるというのは前述した通りだが、そも幼少期は体格が違うので無理。自分の生まれる前に跳んでしまうとカレン本人に成り代われない=アリス周りに干渉しづらくなる。
そのため、「矮化剤を飲み始めて成長が止まった時」から
「アリス怪異化」までの間に跳躍していると思われる。
ざっくり、入隊時点に跳躍していると仮定する。

その後のカレンについては、カレンの記憶からしか分からないため殆どが憶測になってしまうが、
アリス怪異化→アリス死亡→タイムリープ→アリス怪異化……
と繰り返していたように思われる。
怪異化した時点で諦めてタイムリープしなかったのは、クナドゲートがないと時間跳躍ができないからだろう。

何度も繰り返したがアリスを救えなかったカレンは、自分がタイムリープしているだけでは歴史を変えられないことに気付く。そこで、カレンに成り代わるのではなく、別人に成り代わることを画策する。

それがヤクモ・スメラギであった。
カイト・スメラギの「ヤクモ・スメラギは生きている!」は、
ヤクモ・スメラギが国政に裏から手を回していたと取れる描写だ。

しかし歴史は変えられず、カサネ/ユイトが団結したことで時間跳躍のためのコピーがしづらくなったため、スメラギ稜での最終決戦に繋がったのだろう。
ではあそこにいた「ヤクモでないカレン」は一体誰なのか?

ここで歴史分岐についてのおさらいだが、時間跳躍によって歴史分岐を起こした本人は「ただ1人」だが、それ以外の人物は複数存在しうることになる。
歴史A→歴史Bの移行の場合、ほとんどの人間は歴史Aごと消滅してしまったが、キョウカ隊4名とカレンだけは歴史Aから歴史Bへ移行している。
歴史Aのクナドゲート出現後においてはキョウカ隊4名は行方不明であり、「ただ1人」として歴史の移行を経験しているが、カレンは歴史Aの50年間に存在している。時間跳躍によって入隊時へ戻ったとするなら、歴史Aのカレン歴史Bのカレンで2人存在しうる。
自分のいる時代へ跳躍すると、基本的には「人格・記憶の上書き」という形になるが、カレンの跳躍後にカサネによる歴史分岐が発生したためにカレンが分裂したのではないか。
そして、歴史の表舞台で活動していたカレンA、クロノスターミナルに滞在していたカレンBが存在し、カレンBはカレンAが最後にアラハバキから時間跳躍した後にクロノスターミナルから出て活動を始めたのではないか。

その後はアラハバキでヤクモカレンの情報を入手し、スメラギ稜にてヤクモカレンとの共闘でユイトらを倒して再度時間跳躍をする手筈だったのではないかと考えられる。

いやーこじつけにも程がある。なんでカレンが2人いたんですかね?
みんなも考えてみよう!(学級会)
指摘、根拠、新説の提示等あればじゃんじゃんお願いします。

2021/11 追記
アニメにて、アラハバキから時間跳躍したカレンが時間跳躍に失敗していたことが判明した。2人に分裂していた謎は未解決だが、スメラギ稜にいた顔を見せている方のカレンは歴史Bのカレンと地続きということになる。

2021/12 追記
アニメにて、ヤクモカレンがアラハバキを通して次周のカレンへ情報を渡していたことが判明。
また、ループしていることを知った次周カレンがヤクモカレンへブレインイーターを使うことで、前の周のカレンを完全に引き継いで取り込んでいることが判明したため、おおよそのカレンの周回行動は以下の通り。
//歴史Aからループ
→歴史Bでヤクモカレンとして次周カレンをレクチャー
→次周カレンに取り込まれる
→アリス救済に失敗し、ループ(たくさん繰り返す)
最後にアラハバキから時間跳躍に失敗しているが、これはユイトが生き返ったために能力の主導権が戻ったからではないか? と見ている

おまけ

冒頭、4人でおみくじを引くシーンで、ナオミだけが大吉で他3人が大凶だったのだが、あれは大凶=死の運命を暗喩していたように思う。
ナギは勿論のこと、カサネは本来凶弾を受けるはずで、ユイトも自我喪失で実質死亡している。
ナオミがカサネとおみくじを交換=凶弾を代わりに受けたことで、最終的にカサネは勿論ユイトも生き残ることができたのである。お姉ちゃん……

ちなみにアニメ版ではナオミが3人の大凶をまとめて括りに行くシーンとなっている(カサネとの交換はしていた)
3人分の大凶を引き受けてくれたってことは……
ナギが助かる……ってコト!? フゥン……

答え③助からない。現実は非情である。