森保JAPANが示した、フットボール5.0

惜しくもベスト16どまりとなった森保JAPANだが、死の組と呼ばれるグループステージで、優勝経験のあるドイツ、スペインを下す快挙を成し遂げた。圧倒的な格上に森保監督がとった戦略が注目されている。

フットボール1.0~4.0について

サッカーにおいてパワーがあり、注目される部分の変遷を分析しました。すると、それらは、いくつかの階層に区分できることに気づきました。
*あくまで、個人の見解です。
フットボール1.0:アスリート能力(スピード・フィジカルなど)
フットボール2.0:個人技術(止める・蹴る・ボール奪取など)
フットボール3.0:グループ戦術(局面局面でのプレー、2人以上が絡むプレー)
フットボール4.0:トータルフットボール(クライフ氏が創始した概念。11人でプレーすること。プレッシングなど)

フットボール5.0

結論から言うと、フットボール5.0は、「ピリオダイゼーション」だ。ピリオダイゼーションとは、筋トレなどで使われる用語で、「目的を達成するために時期によって、トレーニングの特異性や量、強度などを変化させていく考え方」である。

森保監督は、まさにそれをドイツ、スペイン相手に実践したと考えられる。巷では、死んだふり戦術と呼ばれるドイツ、スペイン戦では、日本は試合の序盤、相手に押し込まれることをやむなしとした姿勢で臨んだ。ドイツもスペインも、日本相手には正直勝ち点を積み上げたい。そこで、押し込んだ際にはそのまま攻め切ろうと前のめりになる。前のめりになって、ぽっかり空いた裏のスペースをカウンター攻撃で突いた日本が2戦とも勝利をおさめた。

王者レアルマドリードの伝家の宝刀

このような戦術をとったのは、森保JAPANが初めてではない。21-22チャンピオンズリーグのレアルマドリードも同様の作戦を遂行した。例えば、マンチェスターシティ戦では、圧倒的に攻め込まれたが一発のカウンターでひっくり返した。
勝ちたい、勝てるという相手の心理を利用した有効な戦術として今後注目されることになるだろう。

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