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まもりあいJapanの6つの奇跡

みなさま、はじめまして。本村と申します。まもりあいJapanでは初期のUXUI責任者を、後にはプロダクト企画を担当させて頂きました。そしてその裏で主にチームビルディングと最適な才能をお繋ぎすること等に貢献させて頂きました。チームの多くの皆さまの人間性を垣間見させて頂いた人間として、私が見てきたチームの奇跡のお話をさせて頂きます。

普段はモンスター・ラボという会社でDX(デジタルトランスフォーメーション)のコンサルをさせて頂いたり、UXワークショップ等をさせて頂いてます。

奇跡①:会話は全ての始まり

事の始まりは日下さんの2020年3月23日のFBの投稿でした。それは日下さんによるシンガポール政府のアプリTraceTogerther に関する記事の投稿でした。国内ではまだ感染者も危機意識もまだそこまでは高くなっていない時期だったのですが、私自身USに長く住んでいた事もあり、海外メディアと友人達から届く悲痛な便りに日本でもどうにかしなければと焦燥感に駆られていました。その為、日下さんのその投稿に即座に「やって下さい!」「やりましょう!」というコメントしたところ、その直後にFBメッセンジャーで会話が始まり、日本国内で展開するには何をどうするかなどの検討が始まりました。

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因みに、日下さんとは以前、仕事関係でお会いし、聡明且つ柔軟、そしてその先進的思考に感動し、それ以降、業界仲間として友人として交流を続けさせて頂いてました。当時、「短期中期利益より公益(社会一般の利益)となることでの超長期利益を目指したビジョン」を誰にでも理解でるように説明する日下さんは私にとってとても衝撃的でした。世界でも成功しているデジタル国家として名高いエストニアで会社をされている事も聞き、日本がより良いデジタル社会化に進む為にこういう人が必要な日本人リーダーシップを担っているのだろうと勝手に確信していました。

そして、そのFB投稿にコメントして居たもう一人が(その当時はお互い全く面識なかったですが、)後の我々チームのPMO担当の白石さんだったのです。そして黒川医師CfJの関さんに、そして関さんが白石さん、白石さんが日下さんにと会話が偶発的にしかし必然的にほぼ同時間軸で行われていたのです。 

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このタイミング、この組み合わせ、奇跡だと思いませんか?
何よりも早くからどうにかしなければと危機感を高くもった仲間にこうして会えて行動が起こせた事は本当に幸運な奇跡だったと今でも思っております。

奇跡②:IT業界の人間と専門家の慎重かつ迅速なフットワーク力

上記のFB投稿と同日にグループチャットを介して関さん・日下さんが白石さんによって引き合わされ、驚くことに、上記のFB投稿3日後には初期チームが編成されSlack上でより具体的な話が展開され始めました。

余談ですが、初期メンバーは各々業界で名を馳せる実力者・専門家の方々でしたが、この時点で本村を含め参加者同士での社会でのステータスや役割は互いにあまり認識ついていっていない状態でした。しかしながら初期メンバーは関さん・日下さん・白石さん・黒川先生といった信頼のおける確実な紹介者を通しての信頼性の高い人間のみであるという認識と皆、「日本の感染拡大をどうにかして止めたいという共通の想い」を持つ有志だった為、比較的会話はスムーズにそして驚異的スピードで進んで行きました。一般の利用者の方々や医療現場サイドにとっても不安や混乱を招かないアプリとその仕組みを作るため、必然的に調査やヒアリング内容は専門性の高い情報も多く包括しており、セキュリティの高い扱いが求められるケースが多くなりました。CfJ関さんのOSSでの知見を参考にしながら慎重に且つ開発スピードを重視したプロセスを取ることになりチーム1人ひとりが全力を尽くしたと言えると思っております。特記したい事として、このチームの中にはIT業界ではない人間が少なからず存在し、その方々の多くはSlackやGoogle DocやMiroなど本チームで活用しているアプリケーションは普段使ってないにも関わらず、不平不満も一言も漏らさず使いこなして頂きました。彼らが頭脳明晰な人間だからか、もしくは前向きな姿勢・建設的な考え方のできる人間だから、その両方かは定かではないですが、日頃DXのデジタル提案を生業としている人間として、このメンバーのこのフットワーク力、スピードは心から感謝するとともに、素晴らしい奇跡だったと改めて思います。

奇跡③:50名とその他の有志たちのご協力

他の方の記事にも書いてあると思いますが、このまもりあいJapanは50名相当の有志の集まりです。そしてその中には個人で協力してくださっている方、会社としてチーム参加してくださっている方々が存在しています。

もっというとこの50名以外にも「日本の感染拡大を止めたい」という想いに賛同して名前も挙げずに協力して下さった方々も存在します。Speed Graphics代表のスズキスムースさんは稼働時間の提供は現実的に難しいので、プロトで使用できる独自のUIプラットフォームを提供して下さったり、(検討後、直でネイティブアプリ実装するという方向性になり、またGoodpatch Anywhere デザインチームさんが参戦してくれたので、使用には至らなかったのですが、会話を前進させる上で非常に助かりました。)UXUIデザイナーの小倉圭輔さんは初期においてリモート環境で進めるUX調査やワークフローUX調査についての手法についてのご意見を提供して下さいました。弊社のEU拠点でもあるNodesチームはこちらのチームとは全く別件としてEUでの調査・制作していたトレーシングアプリの知識やデザイン資料を参考資料として提供してくれました。他にもTelegramというチャットコミュニケーション上では世界各国でコロナ感染を防止するためのシステム開発チームがクローズドで情報公開しており、彼らの提供してくれた情報も日本ではどうするべきかの議論を進める上でとても有益でした。ここにお名前を出せない方々、そして本村が把握している以外にもチームに協力してくれた方々は沢山いらっしゃると認識しております。

彼らそれぞれの提供してくれたツールや知識は最終形のまもりあいJapanには組み込まれてないかもしれませんが、1ヶ月半というこの短時間で安全性・クオリティを担保する上では欠かせないものだったと我々チームは思っております。この場をお借りして御礼をお伝えしたく思います。本当にご協力ありがとうございました。

また、昼夜共に懸命に動いて下さった実戦チームの皆さんは元より、経営者判断で協力提供してくれた経営者の方々には本当に感動を頂きました。これは実際、各協力企業が提供してくれたチームを見ると一目瞭然なのですが、各社の先鋭部隊であろう優秀な人間ばかりが投入されいます(例えばCTOが2人います!)。コロナの影響を受けて、会社経営として厳しい時代入っていくこのタイミングで、社会貢献意識の高い企業と言う名目だけではこのような難しい判断をあんな短期間では出来ないことと思います。そして協力提供して頂いている事をかざす事なく。そんな種類の経営者達が今の日本に存在する事を知れて、同じ日本人としてとても誇りに思います。鮄川さん、土屋さん、白石さん、心からの尊敬と感謝を送らせて頂きます。

余談ですが、本村は当初は個人参加での有志でしたが、弊社Monstar-Labの鮄川が強く賛同してくれて途中から企業参加となっております。


奇跡④:プロアクティブ人格

まもりあいJapanのメンバーには私の誇りでもあるMonstar-Labの開発チーム以外にも3名の友人・知り合いをお繋ぎさせて頂いています。このNoteとまもりあいJapan広報活動をグイグイと展開してくれている西村真里子さんはかれこれ15年以上の付き合いでありお酒もお仕事もご一緒した事も、NYの我が家に泊まりにきた事もある友人です。今回リーダーのCfJ関さんから広報に良い人間を聞かれたときに瞬時に彼女の顔が浮かびました。この15年私が見てきた彼女のパワフルな推進力と伝える力は間違いなくこのチームに必要と確信があったのです。そしてもう1人は、以前お仕事でご一緒して以来、彼女の有能ぶりとまるでお釈迦様のような美しい心に心からリスペクトしている大塚智子さん。彼女も私の確信以上にチームと相性が良いばかりがチームメート数人とは既に繋がっていたという嬉しい奇跡もありました。

そして無名参加と決めたので名前は明かさないけれど確実にまもりあいJapanにはなくてはならい人間になった Hさん。彼は以前、課題盛り沢山だったプロジェクトで他の参加者が不満たっぷりな雰囲気を言葉の魔法とその慕わずにはいられない人となりでチームのパフォーマンスを引率したところを見させて頂き、このプロジェクトでもいつ登場願おうかと思っていたとっておきの人物です。業界でも第一線で活躍していて本当にお忙しい中、深夜や週末にも時間を割いて頂きました。そしてHさんの人徳のお陰で数名の強者達にも参加して頂ける事にもなりました。孔子の言葉で『人徳によって政治を行えば星々に慕われる北極星となる。』とありますが、彼はまさしく輝くスター達を連れて来てくれました。本当に感謝の言葉もありません。

実はこの他にも活動に共感して下さった方々は沢山いらっしゃいました。その中でも今回の色んな条件と状況に合致したこの3名にお声がけさせて頂いたのですが、彼らの実績と専門分野の腕は勿論ですが、難しい局面でもプロアクティブに、前向きに建設的な思考と行動の出来る方と認識してお声がけさせて頂きました。そして後に知ることになるのですが、そのプロアクティブ人格がまもりあいJapanチームメートほぼ全員の共通点だったんです。これも素晴らしい奇跡ではありませんか?

今回のまもりあいJapanチームを通して出会う事のできた50名は1人1人皆さんは年齢もバラバラですが、本当に素晴らしく、謙遜的に言ってもこれからの日本を支える人格の方ばかりです。これから日本だけでなく、世界的にも長期的なコロナウイルスという見えない敵との戦いが続きそうですが、我々チームの見えない絆は迎え撃つには十分強固なものと自負しております。

奇跡⑤:競合会社はチーム仲間

実はまもりあいJapanには業界的にいうとあり得ない組み体制も存在しています。例えば、今回UXUIを担当して下さったGoodpatch Anywhereとプロダクト開発チームのMonstar-Labは業界的にいうと競合にあたるので、同じチームで動くことは従来なら起こらない事です。しかしながら、まもりあいJapanは営利目的ではなく、あくまで「日本の感染拡大を止めたい」という同じ想いを持っている有志同士という事で非常に仲良く絆の深いチームになっています。 当初、私がUXUI責任者となっていたのですが、日本語の出来るデザイナーのリソース獲得が難しく、Goodpatch土屋さんに相談したところ、Goodpatch Anywhere デザインチームの皆さんが積極的に参加頂ける事になりました。暫くご一緒した事で、彼らの高い能力とコミュニケーションの高さに全信頼おけるチームだと確信し、チーム能力と独自の進行方法を熟知しているGoodpatch Anywhere リーダーの五ヶ市さんにUXUI責任者の役割をお渡しさせて頂きました。本来ならば競合である相手チームに責任者のポジションを自ら渡すというのは本職の業務上であれば考えられない事ですが、Goodpatch Anywhereさんチームのリモート環境での推進力・デザイン作業工程とチーム機能配分は本当に素晴らしく、プロダクト開発速度とクオリティを担保しつつ1ヶ月弱で開発リリースをする為には、彼らの力とそのチームと1人1人の動き方を既に熟知している指揮者が必要不可欠だと判断しました。

実際、皆さんの活躍は素晴らしくあの時、本当に良い判断をしたと実感しています。デザインチームの皆さんもとても前向きで建設的な考え方ができる魅力的な方々が多く、毎日朝9時に実施していた朝定例や深夜スッピンで参加したZoom会議を通して、今では誇りに思う仲間が出来たと嬉しく思っています。

他にも開発においては、当初責任者であった白石さんMonstar-Labの平田に適任だと責任者のポジションを渡すなど、まもりあいチームは個人エゴ、会社としての意地は全く持ち込まないという暗黙のルールがいつの間にか形成されたように思えます。その後、エンジニアチームでは白石さん・河津さん所属のFintech社のエンジニアチームとMonstar-Labのエンジニアチームがワンチームとして動いていたり、Goodpatch Anywhere デザインチームがそこに入っての作業があったりと本当に奇跡のコラボレーションが発生しました。

奇跡⑥:奇跡のフェアネス(平等性)をチームから皆さんへ

奇跡⑤にもかかりますが、チームの共通点として最終的にアプリに我々チームの刻印がつかなくても、何らかの形で我々が調査し発見し作り上げたプロセス・プロダクトが国民の安全・感染拡大を抑制する助けになればという心から願う想いがあります。昼夜寝る間も惜しんで自分たちの子供のように慎重に且つ確実に作り上げてきたプロダクトチームとして言うセリフとしての重みが伝われば良いと思うのですが、一般的なプロダクト開発では持ち得ないレベルのフェアネスであり、我々の誇りでもあります。そしてこの想いは我々まもりあいJapan だけでなくトレーシングアプリを開発している他チームとも共通した思いでもあると認識しております。Code for Japan が「まもりあいJapan」としてリリースすることは無くなったのですが、この奇跡の想いがきっと受け継がれて、我々から跳びだった奇跡の想いが国民の皆様の手に伝わることを真に願っております。 

トレーシングアプリ・エクスポージャーアプリも多くの国民の皆様に使って頂いて初めて有効性が保てるフェアネス(平等性)の高い仕組みになっています。どうか皆様1人1人がこの想いを体験できますように...

終わりに

成人後16年海外で生活していた為、稚拙な日本語表現が多く読むのに苦労させてしまったと思いますが、最後まで読んで下さって本当にありがとうございます。

海外を見てきた人間として、日本に帰ってきた人間として、今回改めて日本人の誇りに思える精神性を実体験させて頂きました。お声がけ頂いた日下さん、この複合チームをまとめて下さった愛されリーダーCode for Japanの関さん、素晴らしいPMOとして動いてくださった白石さん、プロダクト企画チームの黒川先生、河津さん、平田さん初めプロダクト開発チームの皆様、プロダクトUXUIチーム、広報チーム、リーガルチーム、ブランディングチーム、渉外チーム、セキュリティ・プライバシーチーム、アドバイザーチームの皆さま、寝る間も惜しんでヒアリング協力をしてくださった外部協力者の皆さまも、名前を上げるとキリがないですが、1人1人のご協力に心から感謝しております。

そしてこの想いが皆様にも少しでも伝わりますように。


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