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喬太郎師匠の欠席の事前告知がほしかった……第39回「COREDO落語会」_2024年11月1日

11月1日は、第39回「COREDO落語会」に行ってきました。

出演者の変更について事前告知されなかったので、てっきり10月26日に聴いた「喬太郎・桃花・わん丈 三人会」の後に倒れて緊急搬送された喬太郎師匠が出演するものと心を躍らせるも、
開演すると冒頭に主催者が登場し、その場でいきなり喬太郎師匠が出演しないことを知らされました。

代わりに桃月庵白酒さんが登場すると聞き上げた歓声に嘘はないけれど、サプライズというよりも事前告知の怠慢にしか思えなかったし、事前に出られないことが分かっていたと聞いて、なおさら落語会の運営の方々に裏切られた気持ちがした。正直に言うと、非常に不愉快だった。
 
そもそも私はサプライズが大嫌いなのだ(ついでに言えばフラッシュモブも)。
10月30日に行われた落語会「立川志らく・柳家喬太郎」のように、払い戻しがないことも含めてSNSで告知してくれれば、腹も立つまい。

そんなに白酒さんの出演をサプライズにしたければ、告知した上で「代演は当日のお楽しみ! すごい方をキャスティングしたので乞うご期待!」とでも言えば済むだろうに――。どうも、令和のビジネスパーソンである私とはその辺りの価値観が大きく違うようだ。

さて、愚痴っぽく始めてしまったが、噺家さんたちの落語はもちろん絶品だった!

とくに春風亭昇也さんの「大工調べ」では、約1800字におよぶ棟梁の啖呵の小気味よさといったら! そして、煽られるものの悪口を言い慣れていない与太郎のたどたどしい啖呵は愛嬌があってほっこりした。

また柳家三三さんの「転宅」は、これまでは泥棒を手玉に取って追い返すお妾さんの度胸と機転に魅了されていたが、今回は「強盗が入った」とお妾さんから聞いた旦那の瞬時の判断と、素早い実行力(組織を動かす力)にも、すがすがしい敬意を覚えた。
それにしても、しみじみ三三さんの女形は色っぽい(古今亭菊之丞さんの女形も)。

代演の桃月庵白酒さんの「幾代餅」は、場面や登場人物がガラリと変わる瞬間が丁寧に重ねられており、美しい煌めきに感動しながら爆笑していた。

トリは「火事息子」。一之輔さんの落語は大好きだが、もともとこの噺の構成が長ったらしいわりにストーリーが進まないように私には感じられて、あまり好きな噺ではない。あくまでも個人的な好みです。
こちとら、人情噺でもとんとんとーん! とカラリとしていてほしいタイプなのです。



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