「寄り添う」という言葉が苦手。ふんわり言葉は招かれざる客を呼ぶことも
ーお客さまに寄り添いますー
ホームページによくある「寄り添う」という言葉。
私はこの言葉が苦手だ(というか嫌いだ)。
この言葉を聞くと、なんだか背中がゾゾゾーとする。
「寄り添う」は、すごく便利な言葉だと思う。
例えば、
私のいる税理士業界であれば、
「私はよくいる偉そうな税理士とは違って、優しい税理士なんです!」
という内容を含めることができ、
なんとなく親切っぽさを醸し出すことができる。
「親身になります」なんかもその類だと思う。
でも、
寄り添うことでお客さまに何のメリットがあるのか?
言葉がふんわりしすぎて、何も伝わってこない。
「寄り添う」で伝えたいメリットとは、
間違っていても優しく教えます。
何度聞かれても怒りません。
上から目線で接することはしません。
考えられるのは、こんなところだろうか。
ならば、「寄り添う」などふわっとさせずに
はっきりとそう書けばいいと思う。
この「寄り添う」という言葉は、
なんとなく優しそうというイメージから、
下手するとお客さまのいいように解釈されかねない。
例えば
クロなことをやってほしいと言われ断ったら、「えっ、断るの?寄り添ってくれるんじゃないの?」と返される。
時間を問わずにグチを聞いてほしいと長電話してくる。
など、
寄り添う=何でも言うことを聞いてくれる
と勘違いされるかもしれない。
ひとりで仕事をしている以上、
「寄り添う」や「親身」など、
優しさを装ったふんわり言葉は使わない方がいい。
招かれざる客が、いいように解釈して寄ってくるかもしれないからだ。
貴重な時間を奪われ、
ひとりで対応していたら、間違いなくメンタルをやられる。
特に女性は、
「女性」というだけで
親切そうと勝手に思われがちなので、
言葉の使い方にはいっそうの注意が必要だと思う。