【あつまれ!東方ステーション2024】レポ 6 あつまれ!東方ネクストスタァ誕生(仮) 「竹取飛翔」アレンジコンテスト・かなまいのサークル・KALANCHOE RECORDS



東方ニコレクション

「竹取飛翔」アレンジコンテスト

238:15  最優秀イイネ賞を受賞された、あなごさんの「Never Die」。
会場内の幕間で流されていたこの曲。いい音作りですよね。「×にたい」から始まるネガティブな歌詞と思わせて、ポジティブに、でもその実低空飛行しているようなやっぱネガ要素を交えた詞も良き。クセになります。
こうしたネガティブな内容は普通に考えると入場無料のポップなステージで流すことは一定敬遠されるでしょうけど、それでもなお最優秀イイネ賞を受賞したのは、それを差し引いた曲の出来の良さの裏付けに他なりません。
ZUNさんから直々に受賞盾を贈呈されていましたが、「暗い曲でも僕は大好きなんで」ZUNさんからの最大級の褒め言葉ではないでしょうか。改めておめでとうございます。いつか再度大きめのハコでこの曲を生DJで浴びたいです。

かなまいのサークル(金澤まい)

248:32 魔理沙っぽい一般服はこれまでステーションで披露されてきたかなまいさんによる、この日のためのガチ魔理沙アイドルコスです。魔理沙缶バッジを敷き詰めた痛バッグも装備。
曲を作ったまろんさんを招いてもなおガチガチに緊張されているかなまいさん。

252:15 ところで、ここで少し笑ってしまったのですが、ひょっこりZUNさんが登場します。
今回生で初披露される「魔理沙になりたいっ!」ですが、(ギリギリ一週間前ながらも)事前にYouTubeで合いの手練習動画が投稿され、それを見てきた人も一定数いました。

また、ステージ上で今から事前に丁寧な合いの手練習も行います。にもかかわらず、

ZUNさん「この曲誰も知らないの?じゃあどうやって合いの手入れるの(笑)」「初めての曲なんでしょ?今の合いの手練習聞いても全然わからなかった(笑)」

無礼を承知で言わせていただきますが、野暮過ぎますwww
神主特権以外の何でもない発言。こんなことをわざわざ言いに出てくるもの最高。神主はこうして酒を持って公の場に立つ度にスゴいことを言っていますが、そんな神主がみんな好き。

閑話休題。東方ステーションのADとして活躍する前から、「声優になったきっかけが『何者かになりたい』から」と語るかなまいさん。
まろんさんによれば、以前から東方アレンジを歌いたいと話していたかなまいさんですが、どのような曲を歌いたいかを問われると、「インターネットサバイバーみたいなやつ」といった漠然としたイメージしかなかったそうです。

曲作成にあたり、まろんさんと5~6時間の対話を通じて、その歌唱で何を実現したいのか、徹底的に自己分析し向き合ったかなまいさん。その結果生まれたのが、

「魔理沙になりたい」
「アイドルみたいな服を着たい」

終演後、この楽曲が入った体験版CDの楽曲裏話を聞き、その中で印象に残ったのが以下の部分です。

東方アレンジ自体は、ダンマクカグラ内の楽曲「らいぶおあらいぶ!」がリリカ役として発表されていますが、かなまいさん個人の楽曲としては初めてです。彼女は、以前から信頼していたまろんさんに制作を依頼しようとしたものの、まろんさんはバニガのやりすぎ多忙につき、春例では歌ってみたの発表に留まります。上記のまろんさんとの対話の中で、「何がしたいのか」と問われ、東方ステーションへの感謝を綴った楽曲を作成しようとも考えたけれど、感極まって涙ながらに 語ったのが「魔理沙になりたい」という想い。彼女は、声優としてアイドルコンテンツに携わったことがなく、声質がアイドルコンテンツ向きでないことも自覚しており、やりたかったことが心の中にしこりとして残っていました。だからこそ「魔理沙×アイドル」という曲が生まれ、さらに途中からARMさんも参戦し、制作がさらに洗練されていきました。

東方ステーション内「東方Project人気投票2023開票速報」にて、魔理沙が一位になった瞬間のかなまいさんの涙

主人公のうち、霊夢よりも努力型で私たちに近い存在とされる魔理沙。彼女は完璧ではなく、人間らしい弱さや悩みを抱えています。だからこそ、現代社会で多くの人が感じる「自己実現」や「独立心」といった価値観にピッタリと合致し、自己投影するファンが多いのです。
かなまいさんの、霧雨魔理沙に自己投影し、彼女の姿に「なりたい」と願う心情は、その「拗らせ」の頂点であり、それが今回の作品として結実しました。

ちなみに「人間らしい弱さ」の部分を強調すると、こうなります。
(参考:魔理沙が酷い目に遭う曲をよく作っている人)(砂鉄の国のアリス好き)

昨年のあつまれにて会場で見ましたが、東方ステーションADとして裏方に徹しているときのかなまいさんって本当にかっこいいんです。少数精鋭であの大規模イベントを運営する真剣な姿を何度も目にしました。

かなまいさんやステーションから受け取ったものはたくさんあります。
そんな彼女が「お水美味しい〜?」「世界で一番可愛いよ!」ってチヤホヤされたいと言うなら、我々が一助となって叶えて差し上げたくなりませんか?

かなまいさんの心から声に裏打ちされた一曲「魔理沙になりたいっ!」。
かなまい魔理沙さん、あの瞬間 世界一可愛かったです!

KALANCHOE RECORDS(草野華余子)

262:34 第一部ラストにサプライズ登場...のはずが機材トラブルで仕切り直し。「何でやねん笑」ほんそれ。
初手「幻想に咲いた花 -草野華余子ver.-」をお出しされたとき、この日一番強く思ったことは、

なんでこれ無料でいいの????本当にありがとう

ダンカグのテーマ曲を皮切りに東方アレンジ方面へ露出する草野さんですが、それ以前から日本の音楽シーンの前線で、数々のアニメソングやアーティストへの楽曲提供を行い、自身シンガーソングライターとして活躍するミュージシャンです。生歌が無料で聴けていいわけがないと思うんです。

そんな草野さんの特別思い入れのある東方キャラが、射命丸文。春例で頒布され今回生披露された2曲「風吹くまにまに」「Wind of Faith」は、いずれも射命丸のテーマ曲「風神少女」「妖怪の山」が使われています。が、全く異なる角度から射命丸文というキャラクター像が切り取られています。いずれにも共通するのは、射命丸というキャラクター性を通して草野さんが今一番言いたいことを伝えているという点。

269:12「風吹くまにまに」は、草野さんが描く「プライベートな射命丸文」を鮮やかに表現しています。普段は文字に囲まれた生活に身を置いている彼女ですが、心の奥では自由気ままに生きたいという願望を抱いている。そんな射命丸の姿を、草野さんはこの楽曲で巧みに映し出しています。
また、しょじょろんのテラさんや東京アクティブNEETsの紅維さんが手がけたジャジーなサウンドが、楽曲に深みを与え、聴く者の心を虜にします。休日の安らぎや解放感が、草野さんの歌声と共に、ライブ会場全体に広がっていく感覚があり、その瞬間、日常の喧騒を忘れさせてくれる特別な時間が流れているように感じました。

273:36 一方「Wind of Faith」は「パブリックな射命丸文」を表現した楽曲。新聞記者として、多くの出来事や人々の感情を見つめてきた彼女。美しいものも醜いものも、そのすべてに価値があり、意味があると信じてやまない射命丸の姿が、草野さんの歌詞に込められています。
彼女が見てきたもの、触れてきた感情は、とても表に出せないものも含まれているでしょう。それでも、そんな複雑な現実を受け入れ、信念を持って生きる射命丸の強さが、この楽曲から伝わってきます。
特に、日々の出来事の中で「本当にこれでいいのか?」と自問することが多い私にとって、この曲は自分自身の迷いと重なる部分がありました。

生でこれら楽曲を聴けて感激でした。

以上が第一部を生で見た感想です。
以後は第一部終了後、超満員につきステージ内に入ることができず、ライブビューイングにて見た第二部の感想に続きます。


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