Vol.35 一時保護だと学校にいけない理由
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社会的養育が必要な子どもに対して、一時保護をいう措置をとる。
虐待の通報があったり、自ら保護を求めてくるこどもも今では少なくない。
通常であれば、児童相談所の一時保護所に寝泊まりして、一定期間(調査をする)過ごして、自宅に戻るか児童養護施設や里親宅に措置されることになる。
その一時保護を児童養護施設や、乳児院、里親宅が担うこともある。
それは定員の問題や、その保護が必要なこどもの状態にもよる。
一昔前は夜勤には女性の職員がいないことが当たり前にあった。
想像してほしい。赤の他人だらけの中で女児がいるにもかかわらず、男性しかいないその状態を。
児童福祉法は0歳から18歳になる前日までが適応される。
中学生や高校生も、そこに寝泊まりする。
一時保護所で過ごしたことのあるかつての子どもは、「まるで監獄」「刑務所より○○」と表現するけれども、こどもの立場からするとその通りなのかもしれない。
とにかく自由がないと感じる。
そういうことかもしれない。
連れてこられた理由もわからないままだと、そう感じることもあるだろう。
とかく大人というのはこどもに事情を説明しない人が多い。
なぜ学校に行けなくなるのか?
DVが原因だと、相手が学校で待ち伏せをしたりする。
この場合、誘拐になるんですよ。
虐待親が待ち伏せということもある。
児相に一時保護となると、親にももちろん説明をするのだけれども、承諾が取れることもあれば、取れないこともある。
こどもを拉致する親もいるわけだから、それまでの生活はほぼできなくなる。
こどもの学習する権利はどうなる?ということもあるのだけれど、まずは命が優先。
その際のこどもに対する説明がないことから、いろんな誤解を与えてしまうのだろうと、私は感じている。
私もよく言われたけれども、「どうせこどもには大人の事情はわからない」
事情は分からないかもしれないけれども、事実を伝えてほしかったなと、私は思う。現実に目の前で起きていることが、どういう意味を持っているのか?誰がどうなっているかは、知らせてほしかったと感じてる。
なので、私は彼女にも伝える。
家に帰った後、困ることがないようにいろいろ学校、ママ、ドクター、児相の担当の人が相談しているから時間がかかるんだよと。
どんなことになるのか、不安でたまらないというのはまさに毎日を見ていてもわかりすぎる。
今日もおいしいと感じられるご飯。
温かいお風呂、ゆっくり眠ることができる空間。
それを提供するだけ。
ママの気持ちは情報が少なすぎて、想像ができない。