Vol.41 面会の後、家に帰るまでは後1週間かな?
1テーマ100コラム 41/100話目
ママの居場所を作りたい
ママとの面会は、とても順調。
彼女も、割と自由に会話をし、約束ごとを確認して安心を得る。
ママからも、結構褒められて出来ることが増えてよかったねと
お互い確認をしたり、
学校での対応を彼女が望む形で整えられていることを聞いたり
放課後ディの活用の仕方を変更してもらえるかどうかなど
ちゃくちゃくと準備が進められていく。
心が安定しているときは、明るくて会話も最近ではお互い通じることも多くなってきている。
ただその安定がどのあたりまで続くか?かといって不安定が毎日続くわけでもない。
本当に何かのスイッチのように、ONになったり、OFFになったりと忙しくこちらにゆとりのない時はかなり振り回されてしまうのだ。
特に食事の用意を始めるとそれが顕著になってくるのでさすがに・・・となりやすい。
それでも環境が違うことで、切り替えやすくなっているものわかる。
ママには、「養育のレスパイト」という制度が使えるので、無理をしないで使ってほしい等を伝えてみた。
そんな風に使っていいんですか?
そう質問が来る。
シングルで子どもは実子とはいえ、とても扱いが難しいということは里親科的に来たことで明らかになった。
そのことで家にヘルパーさんが入ることになったり、
今まで使っていなかった制度も使えるようになったり、
申告制の制度をどう使えるのかを初めて知ることができる。
障がい者団体にに所属していれば、いろんな情報が早く入ってくるだろうけれども、同じ病気の人や障がいの人と関りがないことで入ってくる情報も限りがある。
知らないということは人生を、命を縮める可能性だってあるわけ。
いろんな意味で、今回の彼女の「家に帰りたくない」から始まった騒動はママを助けていることにもなるのかもしれない。
帰り際、お互いに何か言いたそうなのに行動に移せない感じがしたので、
彼女にママにぎゅってしなくていいのかなと水を向けてみたら
二人ともぎこちなさそうに抱きしめあった。
もしかしたら、抱きしめあうということもしないできた親子なのかもしれない。ふとそんな気がしたのだった。
親になるって誰かに教わってこれる人と、そうじゃない人の差が大きい。
学校で習うことでもないから、学ばなければとは誰も思わないことだけれども、今の時代は「習うから始まる親子」が多いのかもしれない。
この親子だけの問題じゃなく社会の問題だと私は感じている。