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NISA1800万円の落とし穴!?多くの人が陥る誤解とは?賢いNISA活用術を徹底解説

新NISAがスタートして2年目。1800万円という非課税投資枠を意識し、「何とかして埋めなければ!」と焦っている方もいるかもしれません。しかし、ちょっと待ってください。本当に1800万円を埋める必要があるのでしょうか?

実は、多くの人がNISAの仕組みについて誤解をしている可能性があります。

この記事では、NISA1800万円の落とし穴に焦点を当て、陥りがちな誤解と、NISAを賢く活用するための方法を徹底解説します。

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みんなが陥る誤解と真実

NISAの1800万円という枠、意識はするものの、実際に埋められている人はごくわずかです。金融庁の最新データを見てみましょう。

  • 口座数: 2508万6221口座

  • 総買い付け額: 13兆7932億4674万円

  • 一人当たりの投資額: 約55万円

多くの方がNISA口座を開設しているものの、1800万円の枠をフルに活用できている人は少ないのが現状です。では、なぜ私たちは1800万円という枠を埋めようとしてしまうのでしょうか?

その背景には、老後2000万円問題があると考えられます。「1800万円をNISAで運用しなければ、老後が危ないのでは…?」と不安に感じている方もいるかもしれません。

なぜ2000万円が必要なの?老後2000万円問題とは

老後2000万円問題とは、年金だけでは老後の生活費を賄えない可能性があるという問題提起です。

この2000万円という金額は、あくまで「平均的なモデルケース」をもとに算出されたものであり、以下の仮定に基づいています。

  • 夫婦の生活費: 月々約26万円

  • 年金収入: 月々約21万円

  • 不足額: 月々約5万円(26万円 - 21万円)

  • 老後期間: 30年(65歳から95歳まで)

これらの計算から、老後資金として約2000万円が不足する可能性があると結論付けられました。

SNSの影響?

また、「枠を埋めよう」という情報発信が多いことも、1800万円を意識してしまう要因の一つでしょう。確かに、早く埋めて複利で運用すれば、資産は効率よく増える可能性があります。しかし、枠を埋めることが目的となって、無理な投資をしてしまうと本末転倒です。

さらに、私たちの心理的なバイアスも影響しています。「1800万円」、「枠」という言葉に「ゴール」や「目標」といったイメージを抱きがちですが、NISAの枠はクレジットカードの限度額のように、使う必要がないのであれば無理に埋める必要はありません

本当に大切なのは、なぜ投資をするのかという目的を明確にすることです。 どうして投資をするのか? 老後にいくら資産が必要なのか? これらをきちんと考えることが重要です。充分な資産があるのであれば、投資せずに使うという選択肢もあります。増えた資産でどのような生活を送りたいのか、具体的にイメージすることも大切です。

1800万円埋める必要がない2つの理由!具体的なケーススタディで解説

NISAの1800万円という枠にとらわれず、本当に大切なことは何かを考えていきましょう。ここでは、1800万円を必ずしも埋める必要がない2つの理由を解説します。

理由1:1800万円はあくまで元本

NISAの1800万円という数字は、非課税で投資できる元本の金額の上限を示したものです。投資を長く続ければ、少ない元本でも2000万円以上の資産になる可能性は大いにあります。

  • ケーススタディ:

    • 毎月50,000円を25年間、運用リターン5%で積立: 積立額1,200万円 → 資産額2,000万円以上

    • 毎月24,000円を30年間、運用リターン5%で積立: 積立額864万円 → 資産額2,000万円以上

理由2:2,000万円の資産がなくとも、貯まった資産を運用しながら、取り崩しをすればよい

必ずしも2000万円の資産を貯めきってから、取り崩しを始める必要はありません。

  • ケーススタディ:

    • 毎月30,000円を20年間、運用リターン5%で積立: 積立額720万円 → 資産額約1,233万円

    • 1,233万円を毎月7万円ずつ取り崩し: 約26年間取り崩し可能 → 合計2,184万円受取可能

720万円の元本で2,000万円以上準備できたことになります。

NISAを賢く使う!具体的な投資期間と金額を徹底解説

NISAを賢く使うためには、具体的な投資期間と金額を考える必要があります。一般的には、手取りの10%を投資に回すのが良いと言われていますが、年齢によっても適切な金額は異なります。

20代:

月2万円で十分。35年の運用で約2,200万円、40年の運用で約2,900万円。元本はそれぞれ840万円、960万円。運用だけでなく、趣味や自己投資、結婚などにもお金を使っても全く問題ありません。

30代:

月3万円。25年の運用で約1,700万円、30年の運用で約2,400万円。元本はそれぞれ900万円、1080万円。結婚やマイホーム購入資金に充てても、まだ十分巻き返せます。

40代:

月6万円。15年の運用で約1,600万円、20年の運用で約2,400万円。元本はそれぞれ1,080万円、1,440万円。子供の教育費がかかるようであれば、運用は後回しでもOK。

50代:

25万円を5年間運用、または15万円を10年間運用。それぞれ約1,700万円、約2,300万円。元本はそれぞれ1,500万円、1800万円。貯金や資産額と相談し、必要に応じて調整しましょう。

60代:

老後の心配があれば退職金から30万円を積み立てて枠を埋める。心配がなければ無理に運用する必要はありません。

運用する銘柄

S&P500日経平均などのインデックスファンドがおすすめです。リスクを抑えつつ、安定した運用を目指しましょう。

まとめ:NISAは目的ではなく手段

NISAは、あくまで資産形成の手段です。1800万円という枠に縛られず、ご自身のライフプランに合わせて賢く活用しましょう。投資の目的を明確にし、無理のない範囲長期的な視点を持って取り組むことが大切です。

NISAを賢く活用して、豊かな未来を実現しましょう。

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